数字が語る「舞台ウラ」   21時間 今月の数字  
  岩戸神楽 三十三座
終演後、お客様が舞台上にあがり出演者と一緒になって感動を分かち合いました。
 
vol.9
   
 
熊本県立劇場での舞台公演の連続最長時間。
平成2年1月27日から28日にかけて、波野村(現・阿蘇市)の 岩戸神楽三十三座が昼夜通しで上演され、日本中をアッと言わせました。
 

   当時の鈴木健二館長は就任当初、熊本の文化や芸能を知るために県下九十八市町村をめぐりました。その折に発掘したのが、波野村中江地区に伝わる岩戸神楽でした。天の岩戸やヤマタノオロチなどの神話を物語る壮大な神楽ですが、三十三座の中には廃れかけていたものもありました。それを熊本県立劇場の演劇ホールで完全復元することになり、その舞台はNHKの衛星放送で全国に生中継されたのです。
 岩戸神楽保存会のわずか17名で、一昼夜の公演ができるだろうか。そんな心配をよそに、1月27日午後2時にスタートした神楽は、気迫に満ちたエネルギッシュな舞を見せ続け、28日10時50分に幕を閉じました。超満員の観衆の拍手は鳴りやまず、劇場全体が感動の嵐に包まれました。
 
 


熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.105より


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