ピアノの練習をしていて、辛くなったことはありませんか?
子供の頃ピアノ教室に通っていたけど、練習が辛くてやめてしまった、という大人の人はよくいますよね。私はそういう経験(子供の頃のピアノレッスン体験)がないので想像でしか分かりませんが、確かに毎回課題があって必死にやってもうまくいかなくて時には厳しい先生に叱られて、などが続くとイヤになるかも。
その点、大人になってからの趣味のピアノはマイペースでやることが出来るので楽しいですよね? とは言っても、やっぱり練習が辛くて〜、と思うことはあるかも知れません。
楽しもうと思って始めたはずのピアノが辛くて重荷になる、って理不尽だと思いませんか?
そんなことを思っていた先日、とあるメルマガで面白い記事を目にしました。それは楽器の練習における「目標設定」について。
普通「目標設定」というと【山登り】のように、高みを目指して日々の目標をクリアしていく。ちょっと気が利いたものになると、頂上を決めて、そこから逆算して今目の前の目標を設定する。もちろん【山登り型】が間違っている訳ではありません。でもこのやり方だととても大変! 登るのはもちろんですが、何が一番大変って、頂上まで登り切った後、降りなきゃいけないのが大変! そこでモチベーションが一気にダウンします。ライブ本番まで必死に楽器練習したのに、終ったあとは、2,3カ月平気で部屋の隅に放置したことある人が、いないとは言わせません(笑)
そこで【川下り型】に発想を変えます! ボートにのって川を下るイメージです。川は必ず大海に繋がっています。世界が広がっています! そして、その大海にたどり着く条件はたった一つ。【ボートを降りないと決める事!】ボートを降りさえしなければ、自然と大海までたどり着くのです! もちろん途中、風雨に襲われたり、激流があるかもしれません。そうしたら、そこは上手くよけたり、かわせばいいのです。音楽ならば、誰になんと言われようと、うまくかわしながら【楽しみ続ければ】いいのです! 超簡単(笑) 目標設定をいくらやっても結果が出ない。または続かない。こんな悩みはもしかしたら【川下りではなく山登りだったから】なのかも知れません……(斉藤彰広・これジャム)より引用
なるほど。これを私流に解釈すると、プロを目指す人は別として、私たち大人の趣味のピアノでは、高みを目指して必死に山に登っていくより『音楽のボートに乗って川を下る』。
気負わずにボートを漕ぎながら、目に映る河岸の風景や季節の移ろいに心洗われ、水の音、水鳥の声にインスピレーションをかき立てられ、次々と目の前に広がっていくこれまで知らなかった未知の世界にときめいていく。そんなピアノライフが楽しめたらどんなに素晴らしいでしょう。
そして、やがて目の前に見えてくる大海。そこにはこれまで知らなかった新しい音楽の世界が限りなく広がっているかも知れません。
そして、ここでちょっと強引ですが。
そんな大海原の向こうにある新しい音楽の世界を、「音楽の宝島」と呼ばせてもらっていいですか(笑)。
その宝島には、一体どんな素敵な世界が待っているのでしょうか。
……というところで今週のan弾手コラムは終わるのですが、このあとちょっと付け足しをお許しください。
「宝島」というと実際にはおとぎ話の世界のようですが、現実に「宝島」が存在するのをご存知ですか? 鹿児島県十島村のトカラ列島のひとつ、「宝島」です。実は私が大学生の時、サークル活動の探検部でこの「宝島」に渡りました。先発隊3週間、本隊2週間の活動でしたが、目の覚めるような碧い海と手の届きそうな所を泳いでいる熱帯魚、砂丘のような砂浜、うっそうと茂る緑、草原には小さなトカラ馬、総勢250人程(当時)の島民の人たちの穏やかな暮らしと笑顔、そして先史時代から歴史時代に至るまで日本列島と中国、台湾、東南アジアを結ぶ歴史の痕跡が残る鍾乳洞や遺跡。それはまさに「宝島」と呼ぶにふさわしい別世界でした。
今回書いた「音楽川下り」の先にも、そんな素敵な未知の世界が見えてくるかも、と妄想してみるのもアリかもです。
そして、ここで【お知らせ】です!
このトカラ列島の「宝島」が今週6月24日(土)夜9:00〜、TBS系のテレビ番組「世界ふしぎ発見」で取り上げられるそうです。番組内では他の離島の紹介もあるみたいなので「宝島」そのものはあまり長い時間ではないかもですが、よかったら観てみてください。私もウン十年振りに「宝島」の素敵な風景を、皆さまと一緒に楽しめたら嬉しいです。
(続く→原則毎週火曜日更新)
an弾手(andante)
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