良く言ったもので、11月になると、急に寒くなった。
汗を拭いていた時期はほんの少し前だったような気もするし、今となっては想像しに
くくもあるし。
私の今年のこの季節、既に師走がはじまったような感じで、とても時間が早く過ぎ
る。
10月のある日、こんなメールが来た。
「11月26日の日曜、あけといてね!」
まだまだ1ヵ月以上先のことだと思っていたら、その日はもう、すぐにやってくる。
11月のはじめの祝日、『従兄弟会』なるものを開催。
母方の従兄弟達。
ここには東京生まれの従兄弟も2組、合わせて6人ほど従兄弟がいる。
皮肉なことに5年前の祖母の葬儀で、私達はそのつながりを新たにした。
かわいい赤ちゃんだった従兄弟はおっとびっくりなハンサムに。東京の叔父と叔母
の家に居候させてもらって予備校に通っていたころ3歳だった従兄弟もすっかり青年
に。小さいころ良く遊んだ従兄弟はバリバリのキャリアウーマンに。
従兄弟会には、私より9歳年上の東京生まれの従兄弟も来てくれて、結果5人が集
まった。
11月の赤坂見附。気持いいテラスのあるお店。
友だちとたまに週末にそこでランチをすると時々、赤ちゃんからおじいちゃんおばあ
ちゃんをまじえた家族がテラスでランチ会をしているのを『イイナア』と見ていた私。
今、『ザックバラン・テラスランチ従兄弟会』と名付けた会合。
従兄弟って集まるだけでもなんかホっとする。
調べるときっと同じDNAがたくさん見つかる私達。
皆酒豪。
高校の美術の先生と卒業以来、はじめて東京で会った。先生はもう70歳に。
お食事を予定した駅から地上に降り立つと、おもわず、ひと月早いクリスマスのイル
ミネーションがあたりを彩っていた。よろこぶ先生の声がうれしい。
「もう一杯いこう」
先生のその言葉で六本木ヒルズにあるバーへタクシーを飛ばした。
あっという時間の後、宿の前までお送りすると先生の笑顔に見送られた。
時間は早い。気が付くと早い。感じても早い。
それでもテンポ良く流れる時間は、喜びにつながる。
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