Vol.44  ゆるく生きる [2006.5.22]
 五月雨の五月とは良く言ったもので、東京では2週間ほど雨が降り続いた。
ひどくなった肩凝りで、1年程前から会社近くの内科医付属の鍼灸整体にちょくちょく行くようになったが、この天気には、その鍼灸整体の先生も、こうもらしていた。
「こうなると、さすがに太陽が見たいというか」

 ここの先生達と話すと、しごく心も楽になる。もともと癒しの分野で働いているということもあるのだろうが、会社で疲れてそこに行くと、波動が全く違っているのに気付く。
先生達はその時押してほしいつぼを押し、ぴったりと合った治療をしてくれる。
「一日立ち仕事で人を癒すというのは、また大変じゃないですか?」ある先生にこう聞くと、かえってきた言葉に私は『はっ』とした。
-いや、ゆる〜く生きていますから-

 私の親しい友人も最近リフレクソロジーを勉強した。ある日彼女がこう言ってきた。
「ねえ、申し訳ないけど足貸してくれる?」
幸せなことに私は、彼女が試験にパスするため被験者になった。
『友だちから足をもんでもらう』
これには又違った効果があるようだ。
最初の頃、その手つきはプロとは違うおぼつかないものだったが、もんでもらうと何か心がふんわりして、その日の夜は足が今までになくポカポカとしていた。
 ずっとアパレルで働いてきて、全く違うことをし始めた彼女はこう言っている。
-人に触れるということはやっぱり気持がいいことだと思うわ-

 5月は私の誕生日の月だが、今年は他方面からバスキューブや湯のもと、といったものをいただいた。私はきっとどこかしらないうちに「ゆるく生きる」ということを忘れているのかもしれない。

 知り合いになった人に相談した時こんな言葉が帰ってきた。
-気を楽にしてね-

今日は本当にひさしぶりの五月晴れ。
なんだかできるような気がしてきた。

『ゆるく生きる』
『気を楽にする』
-END-
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