御船町立滝尾小学校
県劇つながる学校
 コンサートや施設見学のほか、アウトリーチ事業などで県立劇場と深く“つながる”学校をご紹介します。今回は昨年12月に演奏家派遣アウトリーチ事業を開催した御船町立滝尾小学校の校長、上田晃生先生にお話を伺いました。

ヴァイオリンの演奏にもチャレンジ。
滝尾小学校は、熊本地震後、通学路の落石のため、2学期までは御船中学校で授業を行っていました。アウトリーチ事業も中学校の音楽室を利用し、4・5・6年生を対象に開催しました。
地震後、音楽を楽しむ環境を整えることは難しい部分もありました。しかし、プロのヴァイオリニスト・緒方さんとピアニスト・榎本さんの演奏は、児童に純粋に音楽を楽しむ心のゆとりを与えてくれたようです。皆リラックスした表情でお二人の演奏に聞き入っていました。
一人一人に楽器の仕組みを見せてくださったり、弦を指ではじく演奏を披露してくださったり、ヴァイオリンを身近に感じるプログラムに児童も興味津々の様子でした。
また、緒方さんは、音楽を続けるか迷った時に、「継続することで得られることもある」というご家族の言葉や褒められた経験、周囲の人が喜んでくれたことが力となり、プロになるまで成長することができたといいます。演奏だけでなく、演奏家としての歩みをお話しいただいたことで、児童たちも自分自身の今の夢や目標と重ねることができたのではないでしょうか。
3学期より滝尾小学校校舎で授業を再開。
本物に触れる経験は、児童に大きな影響を与えてくれたと思います。今後も積極的に体験型のプログラムを取り入れていきたいです。


熊本県立劇場広報誌「ほわいえ」Vol.185より

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