3月27日に開催しましたan弾手ピアノソロライブ【Sweet
Piano
Night】のご報告そのA、前回のコラム第491回からの続きです。
今回のライブで意識した事の一つが、全体を通したストーリー。そのために曲の構成はもちろんですが、曲の合間に入れていくMCでストーリーを語っていく、という事に挑戦してみました。
例えば春の叙情歌をつないでいく1st Setでは
『…先ほどから悲しげな春の曲を続けていますが、もちろん、春は明るく楽しいことも多いですよね。花が咲いて、野山には若葉が出て、気持ちが明るくなると思います。では、そんな春の野原のたくさんの花をイメージしながら弾いてみたいと思います。森山良子の「この広い野原いっぱい」、お聴きください…』
というようなMCを語りながら、そのバックに自分でBGMのピアノを入れていく、という感じです。テレビやラジオのナレーションのバックに、情景が浮かぶようなイメージのBGMが流れてくる、みたいな?
ところが、これがやってみると無茶苦茶難しいのでした!
実は随分以前ですが、あるライブハウスのマスター(プロの作・編曲家でピアニスト)に「そのうち、ピアノを弾きながら詩の朗読をする、みたいなことやってみたいなぁと思ってるんですよ」と言ったところ「何言ってるんだ!弾きながら喋るのは無茶苦茶難しいんだから」と一蹴されたことがありました。
確かに、やってみると難しかった!何か喋ろうと言葉を意識すると、弾いている音やコードが分からなくなり、弾く方を意識すると言葉が分からなくなる。脳の中で、全く違う部分を同時に意識して別々に働かせるというのが難しいんでしょうか。いわゆる「弾き語り」で歌う時は歌詞と音楽がシンクロしているので脳はひとつの作業としてこなせるのかもですね。
で、結局私がやってみた方法はこうです。
MCとピアノ演奏を同時並行でやるのではなくて、まずBGMとして弾くべき音やコードを意識してピアノを鳴らし始め、その先は頭で意識しなくても指の惰性に適当に任せられる状態にしてから、すぐに「言葉」に意識を切り替えて喋り、ワンフレーズ喋り終わったらすぐまた頭を「弾く」方に切り替えて次に弾くべき音やコードを意識する、という方法。
実はこの方法、これまでも清和物産館のレストランでの演奏で少し試してみた事がありました。でも、何回やってもやっぱり難しいですね。
と、an弾手ライブの報告のはずが、変に細かい部分の裏話になってしまってすみません。
1st Setが春の日本の叙情歌シリーズ、2nd Setが洋楽スタンダードシリーズ、という構成で、会場のライブハウス「酔ing」を満席にしてくださったお客様にSweetな夜をお届けする事が出来た?でしょうか??
実はお客様の中に初めてお会いする年配の男性の方がいらっしゃいました。「今日はどういうきっかけで来られましたか?」とお聞きしましたら、何と、私のこのコラムを見て来られたとの事。とても嬉しかったです。ご自分でもピアノを少し練習されているようなお話しで、一番前の席のピアノの鍵盤のすぐ近くで聴いて(見て)頂きました。
また、ちょうどお客様の中にその日がお誕生日の人がいらっしゃって、1st Setの後、皆で一緒にハッピーバースディを歌ったり、ラスト曲の「めぐり逢い」の後では、別のお客様から私がサプライズの花束を頂いたり、また終演後は、皆さま席を立ってきて温かい声を掛けてくださったり、「ちょっと写真いい?」「私も!」とか言いながら入れ替わり立ち替わり一緒に写真を撮って下さったり。
さっき「Sweetな夜をお届けする事が出来た?でしょうか??」と書いたのですが、いえいえ、会場一杯の皆さまの温かい空気に包まれて、私の方こそSweetな夜を頂いたような気がしています。
後日、ライブの感想をメールやSNSなどで送って頂いた方もいらっしゃいました。はい、心優しい励ましのご祝儀コメント(笑)ありがとうございます。その中からいくつかご紹介させて頂きます。
●今夜は素敵な春の一夜をありがとうございました♪an弾手さんの人柄が滲み出た優しい音色に本当にsweetな気持ちになりました。またライブする時は教えて下さいね!(A.Mさん:女性)
●お疲れさまでした!とても良かったですよ。たまにはゆっくり大人の時間を持つのもいいですね。(A.Oさん:男性)
●癒されましたぁ。ピアノの音色とan弾手さんのメロディに合わせた語り?*\(^o^)/*改めまして惚れさせてくださーい!素敵な時間をありがとうございました(A.Kさん:女性)
●とてもステキな時間をありがとうございました!!次回を楽しみにしております♪(J.Nさん:男性)
●素敵な大人の時間を楽しませて頂きました。バースデーソングもうれしかったです♪ an弾手さん、ありがとう。(K.Iさん:女性)
思わず涙が出そうです。皆さま、本当にありがとうございました!!
(続く→原則毎週火曜日更新)
an弾手(andante)
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随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏法超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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