第351回「続ける、ということ」

[2011.5.31]

  「えー、実は私、10年前に歌のレッスンを始めたのですが…」
 小さなライブハウス。その日の若い女性ヴォーカリストが数曲歌った後のMCで話しています。
 「途中いろいろあって止めていた時もあったけど、やっぱり歌を続けたいと思ってまた3年程前から始めたんです。自分のライブをするのは今回が3回目。これからも続けていきたいと思います」
 流暢ではないけれど、とつとつとした語り口に人柄がにじみ、一生懸命さが伝わる歌とともにほのぼのとした気持ちにさせてくれます。小さなお店の空間とも相まって、アットホームな温かい空気のうちにファーストステージが終わりました。

 続くセカンドステージはその日のライブを一緒に企画した中年の男性ヴォーカリスト。彼女の、歌に対する一生懸命な気持ちを感じて、その日のライブを一緒にやろうと声を掛けたのだとか。
 「ライブでも何でも、思った時にすぐやらないと、どんどん歳とってしまうよ」って。
 こちらはファーストステージとは打って変わり、迫力満点のソウルフルな歌が続きます。
 そして途中のMCで。
 「私は若い頃からギターをやったりバンドをやったりしていましたが、一時音楽から離れていた時期があったんです。でも亡くなったおふくろが生前身体が弱っていた頃にいろんなコンサートに車椅子で連れて行ったことがありました。そんな時、言われたんです。『お前、音楽はずっと続けるんだよ』って。その後ヴォーカルを始めて、今こうして歌っています。これからもずっと続けていこうと思っています。よく分からないけど、続けていくことに意味があるような気がしてね。おふくろもきっとどこかで聴いてくれていると思います。みなさんは何か続けていること、ありますか?」

 それを客席で聞いていた別のヴォーカリストさんがぽつりと。
 「そうね、私ももっと続けてみよう」
実はその人、ヴォーカルを始めて数年なのに今やセミプロ級の力を付けてたくさんのステージから出演の依頼が来る人気者。でも、というか、だから、というか、本業の仕事もあるしこの先どうなっていくのだろうと、続けることへの悩みを抱えてしばらくヴォーカル活動の休止も真剣に考えていたらしいのです。
 「でも、よく分からないけど、続けていればまた新しい何かに出会えるかもしれないし。やっぱり、続けるっていうこと、大切ですよね」

 よく言われることではありますが。
 何がどう、ってはっきりは分からないけど、確かに『続けることに意味がある』、そんな気がします。

 「自分はこれを続けている、って言えるもの、何かありますか?」
そう聞かれたら…。私としてはとりあえず趣味のタラタラピアノ?このコラム?出版活動?どれもまだまだですけど。でも、とりあえず続けてるかなあ。確かに、続けてみると最初は思いもしなかったような世界に出会ったりするものですね。
 自分の今現在のちっぽけな了見で、続けるとか続けないとかごちゃごちゃ考えるより、無心に続けてみることで自分の世界を超えた何かに出会う可能性があるのかも。
 そんな宇宙の力を信じてみるのも悪くないか。…って、何だかエラそうに!大げさな言い回しになってしまいましたがぁ。

 よっしゃ、先週から連チャンの夜の街徘徊、今週ももう少し続けてみよっ!
 あ、違うか(爆)



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏法超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 台風が過ぎて、昨日からここ熊本はいい天気です。庭の緑も爽やかな陽射しの中で嬉しそうに葉っぱを広げています。庭の隣りは一面の麦畑。こちらは少し前まで明るい緑だったのですが、いつの間にかすっかり茶色の波になりました。「麦秋」と言うらしいのですが、ほんとにこの畑だけ見ていると秋の風景みたいですね。
 本格的な梅雨に入る前のこのわずかな期間、しばしの明るい空気を楽しみたいと思います。

 
−an 弾手−


第352回「雨の日曜日」

[20116.7]

 ゆっくりした時間が流れていく雨の日曜日。

 さっきからシトシトと小さな雨音が続いていて、午後の時間が止まった様にも思えます。
 ベランダから覗くと、庭のハナミズキの葉っぱがキラキラとしずくをまとって、昨日より一回り大きく茂ったような気がします。その陰に深紅の塊がいくつか見えるのはバラの花。少し右に視線をやると、ゆったりと3本佇んでいるのがユリの花。濃いオレンジ色が雨にけむって一段と妖艶に見えます。お隣との境界にアーチ形のフェンスがあって、そこにツルをからませているのがジャスミン。今の時期、小さな白い花が一杯咲いていて、ここからでは分かりませんが近くにいくと爽やかな香りが漂っているはずです。

 静かに降り続く雨の中で、庭の葉っぱと色とりどりの花が生き生きと嬉しそうにしているのを見ると、心がなごみます。パーッと明るいお天気の日もいいけど、こんなしっとりした雨の日は時間を忘れてずっと雨音を聴いているのもいいものですね。

 さて。そこで、です。こんな日は雨音に合せてピアノ、っていうのも、またなかなかいいと思いませんか?やっぱ、鼻歌ピアノでしょ(笑)

 確かに、こんな湿度が高い日はピアノの音が鈍くて響かない、っていうのはありますが。雨音に合せて音色を変えてくれている、と思えば、ピアノさんもなかなか洒落た気遣いじゃないですか。

 そんな訳で、いつもながらの私のタラタラ鼻歌ピアノ、降り続く雨音と庭の緑と花々と一緒に、しっとり楽しんだのでした…。

 …と、ここまで書いて。
 ごめんなさい、一昨日の日曜日、実は熊本は午後から雨も上がり薄日が差すお天気でした〜。なのにどうして上のような文章を書いてしまったのか。それはあるマイミクさんの日記。その方のお住まいの地方はしとしと雨の日曜日だったようで、「水滴をつけた白、紫、黄色、ピンク、の花達、雨に濡れた白いガーデンチェアー…」、リビングから目に入るそんな小さな世界を眺めながらのピアノの話題が書いてありました。それを読んだ私は、一気に自分も「雨の日曜日」の世界にワープしてしまった、という訳です。

 折りしもその日の午後、九州北部地方も梅雨に入ったというニュースがテレビから流れていました。これからしばらく、雨空の日々が続くんでしょうね。でも、ひと雨毎に庭の緑や花々は潤いを増し、休日には雨音のリズムが静かに時を刻んでくれることでしょう。

 そんな雨の日曜日は、湿気で鈍いピアノの音に合せて、勝手な妄想のひと時に遊ぶのもまた楽し、です。



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ちょっと、ひと言。

 先週までの怒涛の2週間が過ぎました。いえ、仕事じゃなくて、夜・遊・び(笑)。2週間のうち10日間出てました〜。続く時は続くものですね。でも今週はちょっとひと息、落ち着きそうです。
 ところで、講談社からの次の出版もそろそろゲラ出て来そうかな、というところです。少し予定が押し気味で、私も依頼されていた追加の原稿を昨日メールで送ったばかり。まだ本の全体イメージが自分でも掴めないところもあって少し不安ではありますが、頭の中だけで考えていたものがこうやって段々と形になっていく過程、もうしばらく楽しみたいと思います。関係者の皆様には本当に感謝です。

 
−an 弾手−


第353回「妄想」

[20116.14]

 最近、私は「妄想」という言葉をよく使っているようで。
 そういえば先週のコラムの最後にも「〜勝手な妄想のひと時に遊ぶのも〜」なんて書いてましたっけ。
 妄想、なんて言うと、何だか現実逃避みたいですね。もっと現実をしっかり見つめなきゃ、って言われそう。

 ところで、私は色んなメルマガに登録していたりするので、毎日、その他迷惑メールも含めて大量のメールが来るんです。一日数回、ほとんど開きもしない着信メールをせっせと削除するのが毎日の重要な日課のひとつになっているのですが。
 そんな中、ふとタイトルが気になって開いてみたメルマガがありました。どちらかというと自己啓発系のテーマで、最後は教材やセミナーの案内になっているようなメルマガなんです。でも読んでみたら「なるほど!」と思って、ちゃっかり拝借することにしました!

 そこに書いてあったのは、自分の夢を語るときの言葉。普通は「○○したい」とか「○○になりたい」とか言うし、それはそれで前向きな言葉ではあるのですが、でも、本当に夢をかなえたかったらそれじゃダメだと言うんです。
 じゃ、何と言ったらいいのか?
 「私は○○している」「私は○○になっている」という風に、すでに実現してしまった言い方にしてしまう。そういう風に言ってしまうと、自分の脳はそれが現実だと錯覚し、そうなるように働いてしまう、というのです。

 なるほど確かに。そういえば以前別のメルマガで「自分が成功したときの祝賀会会場のホテルを下見に行こう」なんてのもありましたっけ。
 既にそうなってしまったように言ってみると、何だかもうそれが現実で、まだそこに行き着いていない今の自分の方が、実は過去の自分?のようにな気もしてきます。未来の夢だったのがすでに今の自分になっていて、そんな夢を実現した自分が過去の自分(本当は今の自分なんだけど?)を見ているような。もう夢を実現しちゃってるんだから、そこまでどうやって来たか、全部見えちゃってますよね?
 ふむふむ、それを自分流に「妄想」と言ってしまえば「妄想」もあながち現実逃避でもないんではないか(あは、我田引水?)。

 では、この理屈に当てはめてみると、とりあえず今、自分にとって「○○〜」に入る言葉は何だろう?
 ここでやっと今週のピアノネタです〜。
 「私はいつも人前でみんなを感動させられるようなピアノを演奏している」
 そう言ってみると、なんか自分にとってはそれが当たり前のことで、うまくいかなかったのがたまたまの例外、みたいな気もしてくる?
 「私はいつも人前で落ち着いて人の心に届くようなMCが出来る」
 そう言ってみると、そんな落ち着いた自分が当たり前で、緊張してうまくしゃべれなかったのはたまたまの例外だから、みたいにも思える?
 それから、ちょうど今、講談社の次の新刊の校正が大詰めを迎えているので、やっぱり本のことも気になって
 「私は商業出版で本を10冊書いている」とでも言ってみますか。ホントは今度のも含めてまだ6冊なんですけど〜。でも、そう言ってみると何だかあと4冊なんてすぐみたいな気にならなくもないかぁ?

 「妄想」も、本気で思えばいつかそれが現実になってしまうのかも…。って「妄想」している自分がいたりして(笑)。

 みなさんはどうですか?
 「私は○○している」「私は○○になっている」
 「○○〜」のところに、どんな言葉が入りますか?



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 この前の週末は大雨。帰宅途中の道路も冠水して車は大きな水しぶきを上げて走ってました。ここ熊本市でも避難勧告が出された地域があったようです。幸い、大事にはならずに今週は雨も中休みのようで、とりあえずホッとしています。
 まだまだこの先、何度か大雨が降るんでしょうね。でも今日のような梅雨の晴れ間は、気分を切り替えて明るく過ごしたいものです。

 
−an 弾手−


第354回「2時間来のお知り合い」

[20116.21]

 「今日は、一緒に来た私の知り合いの人をご紹介します」
 ライブハウスのJam Session Dayで、私がマイクを持ってしゃべっています。
 「この人と私とは、もう、かれこれ2時間来の知り合いでして…」
 2時間来? そう、2時間前に初めてお会いして、晩ご飯をご一緒してこの店に来たのでした〜。

 話はひと月近く前に遡りますが。実はその方が「くまもと文化の風ドットコム」の掲示板にメッセージを投稿されたのがそもそもの始まりでした。
 
 『はじめまして、弾手am-hmと申します。
 約2年前に、偶然an弾手さんの、「おとうさんのためのピアノ教室」という本に出会いました。
 an弾手さんの本に触発されて、ながい間あきらめていた「ピアノを楽しんで弾く」ということに再挑戦するきっかけになりました。
 今回、熊本で、「音楽療法」について、音楽初心者もOKという2日間の講座に参加することにしました。
 機会があれば、an弾手のピアノ&トークや、an弾手さんのコード奏法の出会いとなったバーに行ってみたいです。』

 さっそくその方とメールのやり取りをして、その日の夜に待ち合わせ、ということになったのでした。待ち合わせ場所は私が最初にコード奏法を習ったライブレストラン(今は当時とオーナーも店の場所も変わっていますが)。どんな人だろうと期待と不安(?)の入り混じった気持ちでしたが、私とあまり世代も違わなさそう(?)なお父さんでした。
 講座への参加のために、県外から2泊3日の予定で熊本まで来られたのだとか。そのレストランでおしゃべりや食事の後、その日がJam Session Dayだと聞いていた別のライブハウスへ移動です。
 Sessionは店のハウスバンドの伴奏で、ジャズヴォーカルのお姉さま方やベース、サックスの飛び入りが続き、2nd Setの冒頭で私が呼ばれました。そこで「2時間来の知り合いのご紹介」と相なったのでした。その方にも前で簡単に自己紹介をしてもらって、その後私のタラタラピアノを2曲ほど。そして、まだまだこれから盛り上がりそうな店の皆さんに
 「すみません、もう1軒行く所があるので〜」と会釈しながら失礼して次の店へ。
 次の店とは、私が最初にコードを教わったマスターが現在経営しているライブバー。実は今回の県外からのお客さん、前日に熊本入りして早速昨夜はそのマスターのバーに行かれたらしい。そして、今日はそのマスターが店で開いているピアノ教室の生徒さんたちが一堂に集まる日らしいのです。
 店に着くと、こじんまりした店内は私たち二人が座る場所もないくらいに一杯のお客さん。無理に二人分のスペースを空けてもらって座ります。
 すると早速マスターが私を紹介。 
「みなさん、この人は以前の私の生徒さんで、今では『お父さんのナントカのピアノ?』とかいう本まで書いている人です」
 そして店にあった私の最新刊「コードで弾く憧れの洋楽スタンダード」を出してきました。
 「あ、あなたのこと知ってますよ!つい最近、図書館で『40歳からのピアノ入門』という本を見つけて読みました。とても面白かったです。その本の内容からこの店を探してここに来るようになったんですよ」
 と1人のお客さんが声を掛けてくれました。他にも、「an弾手さんの本、持ってます」とか「いつだったかの県立劇場のライブ、聴きに行きましたよ」とかいう人もいて、皆さん初対面なのにすぐに打ち解けてしまいました。

 ピアノ(音楽)という共通のテーマがあるだけで、初対面でも長年の知り合いのような気持ちになってしまうのが不思議ですね。そんな音楽に少しでも関わっていられるのを幸せに思います。一緒に行った県外のお客さんも、他のお客さんたちと話したりピアノの所に行って触ったり、楽しそうにされていました。
 
 その日、私は零時過ぎには先に店を失礼したのですが、その後もまだまだ満員の店内では楽しいピアノ交流が続いていたことでしょう。



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 日曜日、2階の部屋にいたらどこからかかすかに水の滴る風流な音が。何だろうと音のする方を探してみたら…。
 あーっ、2階のベランダが半分くらい水浸し!樋につながっている排水口に手を突っ込むと。はい、ゴミがしっかり詰っておりました。とりあえずゴミを撤去して一件落着、ではありましたが。気付かずに放っておいたら面倒なことになっていたかも。
 風流な雨音を愛でるのもいいけど、こんな季節は時々家周りのチェックも必要かもですね。

 
−an 弾手−


第355回「講談社の新刊ピアノ入門書、発売間近!」
 今だから話せる?出版ウラ話(その1)

[2011.6.28]

 実は。
 講談社の新刊の発売が近づいてまいりました。
 って、少し前からこのコラムや“ちょっと、ひと言”コーナーでもチラチラとその話題に触れているので「またその話か」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが。でも私にとっては一昨年の「お父さんのためのピアノ曲集〜コードで弾く憧れの洋楽スタンダード」(ドレミ楽譜出版社)以来、2年振りの新刊ということで、まあ、少し位ハシャがせてくださいませ(笑)。
 という訳で。今週から数回連続で、今度の新刊が日の目を見るまでのいきさつ(ウラ話?)を書いてみようかと思います。

 講談社から最初にこの話があったのは、もう4〜5年も前のこと。実は2005年初版の「40歳からのピアノ入門」(講談社+α新書)がおかげさまで好評で版を重ねていたので、初版から1〜2年後、その時の編集担当の方から
 「売れているうちに次の本を出しませんか?次は実用書的なもので…」
 というお話がありました。
 「楽譜がなくても弾けるピアノ、みたいなテーマで実用書が出来ませんでしょうか?」と。
 う〜ん、確かにコード奏法ではいわゆるピアノ用の2段の楽譜は必要ないのですが、それでもメロディーも含めて全く楽譜なしで、となるとかえって説明が難しくなりそうだなぁ。
 そうは思ったものの、ありがたいオファーですし何とかうまい説明の仕方はないものか、と考えました。そして、そういう目で世の中の色々なピアノ入門書などを見ていると、確かにありました。楽譜を使わずにピアノを弾く、というメソッド。楽譜を使わずに紙の上に曲を書き表す方法としてあったのは、ページの左端に鍵盤図を縦に書き、その右に時間の経過とともに弾くべき音(鍵盤)の長さを棒グラフの様に書いていく。つまり、タテ軸が鍵盤の位置情報、ヨコ軸が時間情報。
 う〜ん、なるほど、理屈としてはよく出来ていると思いますが。ただ、そのグラフのような図を見て自分が弾くことを考えたら、「あー、自分は弾けないっ!」
 この図を見てスムーズに鍵盤を弾いていく訓練をするんだったら、最初から楽譜を見てスムーズに鍵盤を弾く練習をした方が早いんじゃない?と思ってしまった。

 で、自分で考えた方法は。
 最低限メロディーの楽譜は書く。そしてその下に1小節毎に鍵盤図を書いてその小節で弾くべき音の順番に鍵盤に番号を振って矢印でつなぐという方法。例題として「ダニー・ボーイ」で書いてみたら、ウン、何とかいけそう?!これとコードの話を組み合わせれば…という訳で。
 少し見本原稿をまとめてご担当の方に送ってみたのでした。
 で、そのお返事は。
 「う〜ん、分かりにくいですね〜」とバッサリひと言。
 そして…。そのお話は何となくそれっきりになってしまったのでしたぁ!

 それから数年、私はドレミ楽譜出版社の「お父さんのためのピアノ曲集」シリーズの方に掛かり切りになり、講談社の実用本のことはすっかり手付かずになっていました。

 でも、頭の隅にはずっとその宿題が残っていて、一昨年の「〜洋楽スタンダード」刊行が一段落した後、少しずつ別の新しいアイデアが形になってきたのでした。
 そのアイデアとは。

 「本当に初めてピアノに触れるという初心者でも、楽譜を使わずに感覚的に鍵盤の配列の意味が分かり、コードの仕組みが分かり、いつの間にか簡単なコード譜だけでソロ・ピアノが弾けるようになる!」という、夢のような(?!)メソッド。

 次週(7月5日)から、その具体的な内容とか、実際に出版実現に行き着くまでの紆余曲折の道のりとか、少しだけでも書けたらと思います!
 今だから話せる?出版ウラ話…。



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 私が以前から公私ともにお世話になっている、ある山里の道の駅。先日たまたまお昼ご飯を食べに寄ったら、顔見知りの地元町議の方とバッタリ。同じテーブルで食事と相成りました。そこでお聞きした話が「小水力発電」。その方がもうずっと以前から提唱されているテーマで、地域に豊富な農業灌漑用の水路を利用してミニ発電し、電気の地産地消や余剰電力の売電で地域興しをしようというもの。これまではその話をしても多くの人が半信半疑だったようですが、今回の原発事故で急に注目を集めているようです。話の中身は同じでも取り巻く環境や時代背景で私たちの受け止め方も随分変わってしまうんですね。
 熊本県知事も推進の意向を示されたようだし、今後の展開が楽しみです。

 
−an 弾手−


第356回「講談社の新刊ピアノ入門書、発売間近!」
 今だから話せる?出版ウラ話(その2・夜の池袋で企画のプレゼン)

[2011.7.4]

 先週の続きです。
 一昨年、ドレミ楽譜出版社の「お父さんのためのピアノ曲集〜コードで弾く憧れの洋楽スタンダード」がやっと刊行になり、5冊目にして初めての「出版記念パーティー」まで身近な人達で開いていただいて一段落。という訳で、数年前に講談社から投げかけられてそのままになっていた企画「楽譜がなくても弾けるピアノ、みたいなテーマでの実用書」の新たな構想にやっと本腰で取り組むことになりました。

 実は1冊目の「お父さんのためのピアノ教室」もおかげさまで大変好評は頂いているのですが、中には「全くのピアノ初心者には、これでもやっぱり難しい〜」という読者のご意見もありました。
 そこで今回は「本当に初めてピアノに触れるという初心者でも、楽譜を使わずに感覚的に鍵盤の配列の意味が分かり、コードの仕組みが分かり、いつの間にか簡単なコード譜だけでソロ・ピアノが弾けるようになる本」ということをテーマにすることにしたのです。

 まずは本のテーマや趣旨、全体の構成案(おおまかな目次とそれぞれのあらすじ)をまとめた企画書を送ったのが一昨年の終わりの頃だったでしょうか。その後、ご担当の方のご意見も聞きながら頭から半分位まで仮見本原稿を書いて、いい感触のお返事を頂いたのが昨年初め位、だったかな?
 そしてそこで言われたことが…
 「これで部長に上げてみましょう。実は前回の『40歳からのピアノ入門』の後、人事異動で担当部長が変わったんです。新しい部長に、また改めてどういう著者なのかも説明しますので…」
 そう言えば『40歳からのピアノ入門』の時も当時の部長にお会いしましたっけね。
 やはり大企業ですから。社内の手続きも結構大変そうです。
 「それでは、折角ですから新しい部長様のご都合のよろしい時にでも直接お伺いいたしましょうか?もしよろしければどこかピアノのある所を用意して頂ければ、そこで実演しながら本の内容をご説明しますけど」
 という訳で。部長様とご担当者お二人にピアノ実演プレゼンテーションということに相なったのでした。

 指定された夕方の時間。地下鉄有楽町線護国寺駅の6番出口から地上に出ると、いきなり目の前に見上げるような超高層ビルがそびえています。ここが講談社です。広〜いロビーの入り口受付で入館手続きの書類を書いて担当者に内線で連絡をとって頂き、入館許可の胸証を胸に付け、ガードマンのチェックを受けてエレベータ・ルームへ。そこから高層階の指定のフロアーまで行きます。部屋に入ると、お世話になっている女性の編集の方がいらっしゃいました。メールや電話ではいつもお話していますが、直接お会いするのは数年振りで懐かしいです。さっそく新しい担当部長様と名刺交換させて頂きます。
 「実は、池袋の方にピアノのレッスンルームを予約していますので、早速ですがそちらに向かいましょう」と言われ、また一緒に下まで降りてタクシーで池袋へ。

 池袋に着くと、あたりはもう夜の気配。これから3人で飲み会?という訳ではなく、ここまで温めてきた企画が通るかどうか、これから運命のプレゼンが始まるのです!
 ピアノのある部屋に入ります。私はこの時のためにプレゼン資料を用意してきました。見本原稿を見やすくファイルに製本したものを3部。1つは部長様用、もう1つは編集ご担当様用、そして1つが自分の手持ち用です。
 ページをめくりながら実際にピアノで音を出して説明していきます。ひとしきり説明したところで
 「では部長さん、ここの所をこの説明の通りにやってみて頂けませんか?」
 ピアノに触ったことのない初心者向けの本ですから、ピアノは弾いたことがないという部長さんが実際にこの説明通りに鍵盤を弾いてみて納得されなければ意味がありません。
 席を替わって実際に弾いてもらいます。初めて鍵盤に触る人が弾いて分かるステップで書いていますので、当然部長様もすぐに弾けます。
 「でしょ、コードというのはこういう構造になっているんです」
 「では、コードを両手で弾いてみましょう」
 「では、この要領でメロディーに左手も入れてみましょう」
 実際は2週間で一通り終わるステップで書いた原稿ですが、持ち時間1時間余りでの超スピード体験レッスン!
 最後の方はさすがに私のデモンストレーションだけになってしまいましたが、それでもいい感じで納得して頂けたようでした。

 次の予定があるという部長様が先に帰られ、そのあとしばらくはその部屋で編集者の方と2人、ピアノ談義です。編集者の方はピアノ経験がおありで話はスムーズに弾みます。
 と、突然「あの〜、『愛の賛歌』弾いて頂けませんか?」とリクエストが!
 「えーっ、最近愛の賛歌弾いてないですよ〜。途中間違ったりするかもしれませんがぁ」
と言いながらも何とかそれなりに(?)弾かせて頂きました。

 「部長も納得したようですし、これから秋に掛けてじっくり原稿を煮詰めて今年中には刊行出来るよう、予定を組んでみたいと思います」
 編集者の方にそう言われ、ではこれからどこかで軽くお食事でも、と、すっかりいい気分になった池袋の夜だったのですが…。
 実はこのあと、思いも掛けないどんでん返しが待っていたのでした!



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ちょっと、ひと言。

 いよいよ7月。今年も後半に突入したんですね。はやっ!
 九州南部は梅雨明けしたらしいですが、ここ熊本はまだ?ザーッと降ったり、ジメジメと蒸し暑い毎日が続いています。今年は節電、ということで暑さをどうやって乗り越えていくかも課題ですね。そう言えば自宅では去年もあまりエアコンを付けずに夏を過ごしたような気がします(というか、エアコンが故障気味だったので!)。窓を開けて通気を良くし、もっぱら扇風機。寝る時は冷凍庫で凍らせた保冷材を何個もタオルで巻いて首の周りや太ももあたりに当ててました。
 とは言っても熱中症にでもなったら元も子もないですね。皆様もどうかあまり無理なさいませんように。

 
−an 弾手−


第357回「講談社の新刊ピアノ入門書、発売間近!」
 今だから話せる?出版ウラ話(その3・あの池袋の夜は一体…?)

[2011.7.12]

 池袋の夜。部長様と編集担当のお二人にピアノ実演を交えた企画のプレゼンもいい感じで無事に終了。「では、年内には刊行の予定で…」と言われていい気分になった私でしたが。
 何ごとも下駄を履くまでは分からないものですね。その後、思いもよらないどんでん返しが待っていたのでした!

 帰熊後、早速未完の部分の原稿まとめに掛かります。それまでに前半はほぼ出来ていたし、後半もあらすじはまとまっていたのであまり時間は掛かりません。約1ヶ月程であらかた完成し、編集の方に送りました。
 さて、この後は編集の方からのチェックや要望を聞きながら多少の手直しをしていけば、楽勝かなぁ、な〜んて呑気なことを考えていたのですが…。

 原稿を送って1ヶ月。なかなか返事がありません。まあ、年内に刊行だったら、まだ時間はあるし。とは思いつつも少し心配になってきます。と、そんな時に編集の方からメールが。
 「すみません、今、9月刊行の別の本の追い込みに掛かっていて、なかなか時間がとれないでいます。それの手が離れたらすぐそちらの作業に掛かりますから、しばらくお待ちください」
 そうなんですね。何本も企画を抱えられていて大変ですね。了解です。出来るようになりましたらよろしくお願いします。

 そして、9月が過ぎ、10月になって…。
 音沙汰ありません。あれ〜、どうしたんだろう?段々と不安が募ってきた頃、メールが。
 「実はあれから、社内の組織改変がありまして。はっきりするまで連絡が出来ずにいました。私も異動になってしまったんです。ただ、新しい部署も実用書を扱う所なので、あの企画は引き続き新しい部署で私が担当できると思うのですが、何しろ部署も担当部長も変わりましたので、もう一度社内会議での説明からやり直しになります。企画が通るかどうかはそれ次第です」
 えーっ、そうなんですかぁ!
 ということは、あの池袋の夜は一体…?
 「まだ組織改変後でバタバタしていますので、少し落ち着いてから私の方で会議説明をいたします。それまでしばらくお待ちください」

 ふーっ、言うならば振り出しに戻った感じ?とりあえず返事があるまで私には何もやることは無いし。ただじっと待っているのも手持ち無沙汰かなぁ。ならば今のうちに。
 というのも、実は別の出版社から相談を頂いている別の企画が並行してあったのです。そちらは、超初心者向け、という今回の講談社の企画とは対象者も切り口も多少違う内容なので、本としてバッティングすることはありません。ただ、講談社が先に動き出したので、もうひとつの出版社の企画は講談社が一段落してから、ということで待って頂いていたのでした。改めてそちらのご担当者に連絡してみます。
 「実は先に進めていた講談社の方が、ある事情でちょっと止まっていますので、お話を頂いていたそちらの企画を今のうちに具体的にしてみましょうか?」
 「そうですか、それではぜひお願いします」
 という訳で、講談社の原稿は保留のまま、別の出版社の企画を進めることになったのが昨年の暮れ。
 「1月中にでも原稿を上げてもらえれば春の新年度のいいタイミングで新刊が出せそうですね」
 そう言われて、結局、正月休みはまたまた原稿書きに明け暮れる予定を立ててしまったのでしたぁ。



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 梅雨、明けましたね〜。いやぁ、暑いです!それに夕方になると連日ザーッとスコール(?)が降って、こりゃ熱帯雨林ですね。
 雨といえば、会社で雨漏りがするので先日業者の人に見てもらいました。その時、作業の邪魔になりそうだったので、部屋の隅にずっと積まれていた積年の資料をとりあえず整理。そうしたらいつも見慣れた部屋が随分広々とすっきり見えてきました。そして、ここをああしよう、こうしようとか、ついでにこういうこともやれたらいいなぁとか、新しい事業展開(笑)のアイデアまで!
 なるほど、古いものを思い切って切ると、また新しい何かが見えてくるって本当ですね。

 
−an 弾手−


第358回「講談社の新刊ピアノ入門書、発売間近!」
 今だから話せる?出版ウラ話
 (その4・ゴールデンウィークも原稿三昧っ!)

[2011.7.19]

  講談社内の組織改変と編集ご担当者の異動で、一度は社内稟議も通って原稿もあらかた出来ていた出版企画が振り出しに戻ってしまいました!

 まあ、こんなこともあるさ。
 ならばその間に、以前別の出版社から相談を頂いていた企画の原稿を進めましょ。という訳で。11月からもうひとつの企画の全体構成案の作成に掛かり、正月休みは元旦を除いてびっしり原稿書きの予定を入れてしまいました。それでも、原稿の詰めや掲載曲の選定などに意外と時間が掛かり、1月が過ぎ、2月は逃げ?3月は去り??あっという間に4月。さて、そろそろ最終の原稿仕上げを、と思っていたら。しばらく間があった講談社のご担当者から電話。
 「新しい部長への社内提案でご企画が承認されました。ただ、例題曲の再考など多少原稿手直しの意見が出ています。私の方で整理してまたご相談いたしますが、この後は5月中に原稿アップで6月には印刷に入れる位の予定で進めたいと思います」
 そうですかぁ!新しい部署でも改めて企画が通ったのは嬉しいです!社内調整進めて頂いてありがとうございます!
 ただ、昨年末から進めていた別の出版社の企画、これでまたストップだなぁ。そちらのご担当者にはお詫びしなきゃ。
 それに、5月中に原稿アップ、ということは、ゴールデンウィークが勝負?ということは、正月休みに続いてまたまたゴールデンウィークもびっしり原稿三昧のスケジュールになっちゃった!

 頂いたご意見として、本文中の例題曲は誰でも知っている曲で自分でも弾けたらいいなあと多くの人が思えるような曲を。それから、巻末にはこの本で学んだ知識とテクニックで弾ける参考曲をいくつか載せたい、と。

 はい、分かりました。自分ではどうしても奏法の解説がしやすい曲、学んだ知識だけで弾きこなせる曲、という前提で選曲しがちなので、読者の目線でご意見を頂くのはありがたいことです。ただ、曲の知名度や雰囲気優先で選ぶと、それを弾くために本書で解説している入門者用の知識やテクニック以外の要素も必要になったりして、説明が難しくなってしまうんですよね。
 そんなジレンマの中、編集の方と何度も候補曲をやり取りしながら、何とか絞り込んでいきます。結局、本文解説用の例題曲が最初の原稿案から変更になり、それに合わせて本文後半の原稿や解説図も全て書き直しになってしまいました。
 他にも、細かい部分の修正や、読んで分かりにくいところの解説原稿追加など、いろいろとアドバイスを頂きました。

 巻末の参考曲は、とりあえず本文のレイアウトを組んでみないと最終的に使えるページ数が確定できず、少し多めに候補曲をリストアップした状態で本文の初校レイアウト上がりを待つことになります。

 もうひとつ、大きな懸案事項、本のタイトル。
 これも私が考えた仮のタイトルはあったのですが、最終的には講談社内の会議で少し手直しされたタイトルに決まりました。

 さらにもう1つ、この本で初めて試みる楽譜の印刷表現法があります。本書はあくまでもコード奏法の本なので読者の方にはメロディーとコード・ネームだけのリード・シートで弾いて頂きたいのですが、本の説明ではアレンジの参考例としてどうしてもピアノ用の楽譜も必要になります。そこでドレミ楽譜出版社の既刊「お父さんのための〜」シリーズではリード・シートと2段楽譜の両方を載せていました。それを今回の本ではひとつの楽譜の音符に印刷の濃淡を付けることで、リード・シートに見えたり2段の楽譜としても見えたり出来るようにしてみました。これに慣れると、世の中のたくさんのピアノ楽譜が、見方次第でリード・シートとして意識して見れるようになると思います。

 かくして、最初は私の頭の中だけでイメージしていた構想が、編集ご担当者とのやり取りの中で具体化し肉付けされ、講談社内の(今回異例の)二部署に渡るダブル審議(?)でブラッシュアップされ、専門の楽譜浄書やDTP、デザイナー、イラストレーターの方の技で形になり、さらに校閲の方のビックリするくらい丁寧なチェックで立派な本の姿に仕上げて頂きました。たくさんのそれぞれのプロの皆様と、その全てを仕切りプロデュースして頂いた編集ご担当者様には感謝、感謝です!

 あとは、ぜひたくさんの方に手にとって頂き、実際に読んで頂き、コード奏法の魔法に触れて、楽譜に頼らずにピアノと遊ぶ楽しさを実感して頂ければと思います。
 次回コラム(7月26日)では、いよいよ全国の書店に配本が始まるタイミングに合わせて、本書の具体的な内容をご紹介します。次週また皆様とこのコラムでお会い出来ますように!



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏法超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 昨日からテレビでは「なでしこJAPAN」の話題で持ちきりですね!私も昨日の朝4時過ぎに何故か目が覚めてテレビを点けてしまいました。何だかやってくれそうな気はしていましたが、本当にやってくれて感動です。あのチームがかもし出していた雰囲気、素晴らしいですね!
 私も元気をもらったし、今週も明るく過ごしたいと思います。

 
−an 弾手−


第359回「いよいよ全国発売開始!講談社から新刊ピアノ入門書」

[2011.7.26]

 このところ、さんざん騒いできましたがぁ(笑)。多分明日(7月27日)位から、全国の書店への配本が始まると思います。

 an弾手の最初の本、「お父さんのためのピアノ教室」が出たのが2004年10月。お蔭さまで現在までに16刷を重ねるなど大変反響を頂き「これで弾けるようになった!」「ピアノ楽しんでます!」といううれしいお声をたくさん頂いているのですが、それでも中には「初めてピアノに触る者には、これでも難しい〜」というご意見もありました。
 そこで今回は
 「本当に初めてピアノに触れるという初心者でも、楽譜を使わずに感覚的に鍵盤の配列の意味が分かり、コードの仕組みが分かり、いつの間にか簡単なコード譜だけでソロ・ピアノが弾けるようになる!」という、夢のような(?!)メソッド…、を目指してまとめてみたものです。
 構想5年(?)、具体的に原稿を書き始めてから1年余り。途中色々と紆余曲折ありましたが、やっと形になって皆様にお届けできることになりました。ありがとうございます!

 《楽譜が読めなくてもいきなり弾ける!》
 「2週間速習 ピアノ講座」
 ●版型:B5版
 ●ページ数:80P
 ●出版社:講談社
 ●著者:鮎川久雄(ホントの名前で出ています〜笑)
 ●定価:1,300円(税別)

 書名に「コード」という言葉が入っていませんが、がっつりコード奏法の入門書です。
 2週間速習、という位ですから、まず1日目で何も知らない人がいきなり鍵盤に触ってみるところから始まり、鍵盤の配列の意味が分かり、すぐに基本的なコードの構造が分かり、両手弾きの要領が分かり、そんなこんなで14日目にはメロディーとコード・ネームだけのシンプルなコード譜で自分でアレンジしながら1曲弾けてしまう、というステップになっています。
 で、1曲弾けたら、そこがコード奏法の強み!他の曲も同じ要領で弾けるようになる、という訳です。
楽譜が読めなくても〜となっていますが、14ステップ進むうちに最低限の楽譜の知識も身に付くようになっています。

 目次は
 ●1日目:まず、ドレミファソラシドを弾いてみよう
 ●2日目:鍵盤をさわるとピアノがわかる
 ●3日目:メジャー・コードを弾いてみよう
 ●4日目:マイナー・コードを弾いてみよう
 ●5日目:7つのコードを弾いてみよう
 ●6日目:両手で弾いてみよう
 ●7日目:さあ、ソロ・ピアノに挑戦!
 ●8日目:右手でメロディーを弾いてみよう(前編)
 ●9日目:右手のメロディーに左手1本指を加えてみよう
 ●10日目:左手を2本指にしてみよう
 ●11日目:右手でメロディーを弾いてみよう(後編)
 ●12日目:曲の後半に左手(1本指、2本指)を加えてみよう
 ●13日目:いよいよ「魔法の左手」3本指が登場!
 ●14日目:ほら、自分のアレンジで曲が弾けた!

 ●課外講座:14日間のレッスンを終って、これから先の夢

 ●参考曲集:旅愁、アニー・ローリー、エーデルワイス、アメイジング・グレイス、別れの曲

 という構成です。
 an弾手の「お父さんのためのピアノ教室」などで、ある程度コード奏法が出来る方にはレベル的にはもっと初歩的かもしれません。でも、鍵盤の配列やコードの構造などについて、従来のan弾手本はもちろん、世の中の多くの類書でも見たことがないような体感的(!)アプローチで解説していますので、既にコード奏法が分かっている方やピアノの先生方でも、試しに読んでいただければまた違った発見があるかも知れません。

 という訳で、またまたスタートダッシュキャンペーンですよ〜(笑)
今回の配本は楽器店より全国の大型書店が中心になるかも知れませんが、もし店頭に見当たらない時は書店で上記の書名(2週間速習ピアノ講座)、著者名(鮎川久雄)、出版社名(講談社)を言っていただければうれしいです!
 注文されなくても、複数の書店に問い合わせと在庫の確認をしていただくだけでもうれしいです!
 どうか皆様、お近くの書店にぜひぜひお声掛けをお願いしま〜す!

 ※「2週間速習ピアノ講座」、広告ページはこちらからどうぞ!



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏法超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 今回は、発売告知ということで、この「ちょっと、ひと言」コーナーまで本の話になってしまいますが。
 読売新聞全国版に広告が出るそうです。私の本単独ではありませんが、講談社の新刊広告の中に他の本と一緒に「2週間速習ピアノ講座」も載るみたいです。首都圏は7月31日(日)、熊本は8月1日(月)の予定らしいです。その他の地域はよく分かりませんが多分この前後には出るのではないでしょうか。但し、あくまでも予定ですので変更になる場合もあるかもしれません。
 よろしければ該当する読売新聞を見ていただけたらうれしいです!そして「どこどこの地域では何日に出ていたよ」みたいなメールでも頂けたら、an弾手は感激します〜(笑)

 
−an 弾手−


第360回「一斉送信メール、読んでいただいてありがとうございます」

[2011.8.2]
 今回の新刊、《楽譜が読めなくてもいきなり弾ける!》「2週間速習ピアノ講座」(講談社刊)、まずはこの本の存在を知っていただきたいとの思いで、実は先週、これまでan弾手に何らかのメールをいただいてアドレスが残っている方に発売お知らせメールをお送りしました。同一文面の一斉送信だったのですが、それでもたくさんの方から思い掛けず返信をいただいて感激しています。
 いただいた方に、ここへの掲載許可のお願いをしていませんので本格的に転載する訳にはいきませんが、せっかくですのでその一部だけでも抜粋でご紹介させていただきたいと思います。

おめでとうございます。
ブログで、ますますにぎわいのある事になっているんだなあと思っていました。
ピアノの練習をすることで癒されている人も多い昨今。大事なことですね。
重ねておめでとうございます。
この度は新刊の出版、大変おめでとうございます。
実物を拝見するのを楽しみにしております。
メールありがとうございました。
発刊おめでとうございます。さっそく購入します。
ご無沙汰いたしております。
このたびは新刊の発売、まことにおめでとうございます!
まもなく発売ですね、勿論書店にGOです!
楽しみです。
東京の○○です。昨年のピアノの会でお会いしました。その時はan弾手さんの流れるような、優雅なピアノに酔いしれた私です。講談社からの新刊8月に入ってから書店に探しにいきますね。リードシートとコードの楽譜 …私にも出来るかな?去年の6月から、もう少しコードがわかるようになりました。これもan弾手さんのおかげさまです。いつもながら、はなうたを歌うようなピアノにあこがれております。
新しいご本の出版、おめでとうございます!
お知らせいただき、ありがとうございました。
暑い毎日が続きますが、どうぞお体をお大事に
ますますのご活躍をお祈りしています。
お久しぶりです。
HPにはなかなかおじゃまできてませんが、まだまだピアノがんばってます。
なんでなかなか上手にならないんでしょう。。。って言いながらも 
先生に「去年の自分と比べてみたら確実にレベルアップしてますよ」
なんて慰めてもらいながら 
「一日一度は鍵盤を触ろう月間」を実施しています(笑)
新刊発売おめでとうございます☆
読売新聞にも広告が出るのですねー素晴らしい
更なるご活躍楽しみにしております(^o^)丿
メールありがとうございました。
このたびは新刊の発売おめでとうございます。ぜひ購入したいと思います。
お知らせありがとうございます
新刊かなり楽しみにしております!!
暑い日が続きますのでどうぞご自愛くださいませ☆彡
新刊発売おめでとうございます。
ますますわかりやすい本がでるんですね。
是非 購入させていただきます。
わかっているとおもってもぽっと抜けてたりしますからありがたいです。

……(等々)……

 他にもたくさんのメッセージ、ありがとうございました!
 今回は一斉送信メールを突然お送りして大変失礼しましたが、それでも目を通してくださったたくさんの皆さま、本当にありがとうございました。

 ※「2週間速習ピアノ講座」、紹介ページはこちらからどうぞ!


(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏法超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com


ちょっと、ひと言。
 先週もここに書きましたが、講談社の新刊案内として読売新聞に「2週間速習ピアノ講座」の広告が掲載されました。
 首都圏版は7月31日、こちら熊本では8月1日掲載だったようです。全国の各地域でもその頃に掲載されているかと思います。

 その画像がこちら。

 講談社の他の新刊と並んで、私の本が載ってます〜!
 何だか不思議な感じですね。「この人、いったい誰?あ、自分かぁ」みたいな(笑)
 全国の読売新聞読者の何割かの人がこの広告を目にして下さることでしょう。そしてそのまた数パーセントの人でも私の本に興味を持っていただけたら、こんなうれしいことはありません。もちろん、新聞広告だけでなく、実際に書店の店頭で手に取っていただけたら、これまたうれしいです。
 
−an 弾手−
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