第321回「冷や汗!ショパンコンサートにan弾手?」その2

[2010.10.19]

  ショパン生誕200年ピアノコンサートで、場違いの?コードの話なんかしている私。
 さっきから会場には白けムードが。
 歌の本から『誰もいない海』を開いて
 「今年はいつまでも暑くて『今は〜もう秋〜』というより『今は〜まだ夏〜』って感じですが」
 な〜んて寒いギャグを発して会場をますます白けさせてしまった。

 でも、前列中央の女性のお客様がちょっとだけクスッと笑ってくれたような気がして、少し救われたのでした。

 誰もいない海の冒頭をメロディーだけ、メロディー+左手ルート、メロディー+左手3本指、でちょっとだけ弾いてから、イントロ、エンディングも加えたソロアレンジバージョンで通して弾きます。
 弾き終わると、今度はワーッと拍手が!
 ホッ、とりあえず良かったぁ。

 「ピアノが少しでも弾けるようになったら、なるべく人前で弾く機会を持てたらいいですね。たとえば夜の飲み屋街なんかでは、こんなジャジーな曲なんかもいいかも知れません」
 と言いながらF69のコードアルペジオをパラパラパラ〜ッとイントロ風に弾いてから『ミスティー』。
 弾き終わると、またまた拍手が。
 ありがとうございますっ、少しずつ一体感が出てきたみたい。

 手元の進行予定メモではここまでで21分20秒の予定が、ピアノの上に置いたデジタルウォッチを見ると22分30秒経過。ちょっと押し気味か。

 「日本の抒情歌なんかもメロディーのきれいな曲がたくさんありますね。たとえばこんな本があります」
 と言って、心のうた・日本抒情歌、という本を取り出します。
 「どれも短い曲ですが、メロディーとコードだけ分かると、自分でイントロ、間奏、エンディングなどを付けて弾くことができます。まだまだ暑い毎日ですが、9月ということでこの本の中から『赤とんぼ』を弾いてみたいと思います。爽やかな秋空を思い浮かべながら聴いてください。そしてもう一曲、荒城の月。2曲続けてお送りします」

 弾き終わると、またまた拍手が。ありがとうございますっ。
 時計を見ると29分30秒。予定の持ち時間30分、ピッタリだ!

 立ち上がってマイクを取ります。
 「ピアノはとても奥が深い楽器だと思いますが、同時に暮らしの中で気軽に楽しもうと思えば本当に気軽に楽しめる楽器でもあると思います。どうか、色々な形で気軽にピアノに親しんで頂ければと思います。本日はありがとうございました」
 「あっ、それから、ちょっと宣伝で私の本をお持ちしました。はい、これとこれと…」
 という訳で、自分の5冊の本もちゃっかりご紹介させて頂きました。
 その後は、第2部でクラシックピアノの先生による華麗なショパンその他の演奏が繰り広げられたのは言うまでもありません。

 何だか付け足しみたいで場違い?な雰囲気のan弾手でしたが、終わってから1人のお客さまが寄って来られ
 「とても癒されましたよ。私、本買いますから」
 と声を掛けて頂いて!
 ホッと少しだけ肩の荷が下りた気持ちになったan弾手でした



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。

 またまた上田圭子さんのコンサートに行ってきました。上田圭子さんはこれまでこのコラムでも何度かご紹介しましたが、アメリカのバークリー音楽大学・映画音楽作曲科を首席で卒業、現在出身地の熊本を拠点に舞台音楽や様々なイベントの楽曲、番組テーマ音楽などの作曲や自らの演奏活動で活躍中の方です。今回はピアノ(シンセサイザー)ソロ演奏のほかに新箏奏者の藤川いずみさんとのコラボも聴かせていただきました。
 オープニングの「赤とんぼ」以外は全て上田さんのオリジナル曲。一つひとつの曲毎に作曲のエピソードや曲に込めた想いを語っていただき、すっかりKEIKO WORLDに引き込まれてしまいました。
 私も、いつかあの様に自分の気持ちをそのまま曲に表現して弾けたらいいなあと、改めて思ったものでした。

上田圭子さんのプロフィール
http://www.keikoueda.com/JAPANESE/Profile.html

 
−an 弾手−


第322回Q&Aコーナー「コードで遊んでみる、とは?」         

[2010.10.26]

  今回は読者の方から頂いたご質問をご紹介します。
 60歳の主婦、ヒロさんとおっしゃる方からのご質問メールです。

*****************************************************************************
初めまして。  60歳の主婦です。
目からウロコの黄色の本で、勉強はじめて3年目です。
循環コードのことで、お聞きしたいのです。
コードで遊んでみる、とは?
具体的に、どんな風に、コンサート中、弾いていらっしゃるのかと・・・・・
黄色の本は、4冊もっていて、毎日何曲か、練習している途中です。
            宜しくお願い致します。 ヒロ。
*****************************************************************************
 ありがとうございます!
 目からウロコの黄色い本で勉強始められて3年目、そして、黄色い本は4冊お持ちとのこと。4冊ということはan弾手既刊本でドレミ楽譜からのは全て制覇ということですね!
 実際に黄色い本で練習されてみていかがでしょうか。ご感想などもまた改めて聞かせて頂けるとうれしいです。

 さて、本題のご質問の件です。

 >循環コードのことで、お聞きしたいのです。
 >コードで遊んでみる、とは?
 >具体的に、どんな風に、コンサート中、弾いていらっしゃるのかと・・・・・

 頂いたメールからご質問の趣旨を私が取り違えていたら申し訳ないのですが。
 ここでは「循環コード」の意味や理屈はご存知で、その循環コードを使って「コードで遊んでみる」というのはどういうことか?具体的にan弾手は循環コードを使ってどんな風に弾いているのか?とのご質問、ということで書かせて頂きます。

 確かに私はよく「タラタラBGMや曲の合間などでは循環コードで遊びながら〜」なんていうことを書いてますね。でもこの弾き方を文字だけで具体的に書こうとするととても難しいですね。演奏例の2段譜にしてお見せすればいいのでしょうが、すみません、遊び弾きはなかなか楽譜に書くのも難しくて。
 例えばKey=Cの1→6→2→5の循環コード(C→Am→Dm→G7)で遊んでみるとします。コードの弾き方は沢山のバリエーションが考えられますが、普通にありそうな、C、Am、Dm、G7のコード構成音をそのまままとめてジャーン、ジャーン、って弾く(いわゆるコードバッキング)だけだとあまりオシャレじゃないし、すぐに飽きて後が続かなくなりそうですね。
 そこで、コード構成音をバラしてアルペジオにしたりするのですが、これも正直に構成音を順番に弾くだけではなく、適当に音を抜いたり順番を変えたり、1オクターブ〜2オクターブ上下に飛ばしたり、構成音と構成音の間の音(非構成音)をつなぎに使ったり、構成音に行き着く一つ前にその半音上や半音下の音を装飾音的に入れてみたりすると、思わぬ綺麗なフレーズになったりします。そして、所々に華麗なるアルペジオ(本コラムのバックナンバー第35回〜40回、黄色い本=お父さんのためのピアノ教室64ページ参照)を挟んだりすると華やかな雰囲気になりますね。
 この時、左手は(黄色い本にあるような)小指、親指、人差し指のいわゆる3本指奏法で充分です。
 似たような話をバックナンバー第215回の「アナ鼻ピアノ(その35)遊び心でコードからメロディーをつくる」というところにも書いていますのでご参照下さい。
 
 つまり、「コードで遊んでみる」とは、コード進行を使って即興でフレーズを弾いてみる、という位の意味なのです。
 少しコードが分かって少しコード奏法の要領が分かってくると、とても自分には手が届かないベテランの名人芸だと思っていた「即興演奏」も、あれっ!?ナンチャッテ即興演奏位だったら自分でも出来ちゃうじゃん!みたいになるところが、コード奏法の楽しい所、すごい所ですね。

 とても抽象的な話で「いや、聞きたかったのはそんな話ではなくて〜」と言われそうで申し訳ないのですが、ヒロさん、何となくお分かり頂けましたでしょうか。
 もし「いや、そうじゃなくて聞きたかったのは〜」ということがありましたら、またいつでもメールくださいね。
 ありがとうございました!



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 朝、会社の窓の外でキィーッ、キィーッっと鋭い鳥の鳴き声。「あ、百舌鳥(モズ)が鳴いてますね」と一人の社員。へぇー、あれが百舌鳥なんだ。
 百舌鳥と聞いて、私は「モ〜ズが枯れ木で鳴いている〜♪、おいらはワーラを叩いてる〜♪」という歌を思い出してしまいましたが。古かったかな(笑)
 木のてっぺんなどで鋭く鳴く声が澄んだ秋の空気と通ずるので「鵙(もず)日和」「鵙の晴」などとも用いられるらしいです。
いつの間にかすっかり秋になってしまいました。

鵙啼くや一番高い木のさきに(正岡子規)

 
−an 弾手−


第323回あと少しピアノ弾かせてもらっていいですか?」         

[2010.11.2]

 「2nd Setはセッションタイムですから。an弾手さんも一曲お願いしますね〜!」
 久し振りに顔を出したライブハウス。1st Setが終った後の休憩時間に、その日の主催者のボサノバシンガーの人から声を掛けられました。
 「えっ、今日はそんなつもりじゃなかったんですけど…」
 「まぁまぁ、そう言わずに。最初に2曲ボサノバやりますから。その後で今日見えているヴォーカルの○○さん、次にギター弾き語りの○○さん、それからan弾手さんのピアノ、ということで。1曲お願いします」

 まあ確かに。私も機会あるごとに「人前ピアノが上達のヒケツ」みたいなことを言ってますが。でも、気持ちの準備がないときに急に「1曲!」と言われると、ちょっと緊張してしまうんですよ。それにこの「1曲」というのがなかなかクセ者で。1曲限定だと、さて何にしようかと悩むんですよね。心のどこかに「1曲でカッコいいところ決めなきゃ」という気持ちがうごめいて、その日のお客さんの様子とか前後に演奏される曲の内容とか、もちろん、その日の自分の状態(最近何度か弾いている曲かどうか=いきなり一発勝負で間違わずに弾けるか?)で、グルグル悩んでしまいます(いえ、悩んだって別に大した違いはないんですけどね)。
 しっかし、ジワーッと襲ってくるこの緊張感。まあ、何度やってもこんな調子じゃ、まだまだ修行が足りませんなぁ。 

 で、いよいよ本番。曲は急遽決めたミスティー。緊張するととかく焦って早くなりがちなので、出来るだけゆっくり間を持たせながら弾くことを心がけました。それでも、あれ〜っ、ミスタッチ!これまで何度弾いたか分からないこの曲で、これまで多分一度も間違えたことがないような所でミスタッチするなんて。何てこった!
 弾き終わった後、店のハウスピアニストさんから
 「一曲、って言われると緊張しますよね〜」
 と声を掛けられて。やっぱり緊張してたのがバレバレだったみたいだ(笑)

 出番が終ったらさっきまでの緊張がウソのようなこのリラックス感。まあ現金なものだ。
 そのうち、久し振りに会うヴォーカリストさんがやって来て、荷物の中から何やらゴソゴソとご自分の持ち歌の楽譜らしき物を出し始めます。
 「an弾手さん、何か伴奏してくれませんかね〜」
 おっと、恐怖の伴奏ですね〜。私はいつもソロばっかりで歌伴はほとんどやったことがないんですよね〜、などと言いながら、持参されたたくさんの楽譜をめくっていたら、おや、ひとつ弾けそうなのが。テネシー・ワルツ!これ、8月30日の「白と黒さんを囲んで〜ピアノの集い」で伴奏弾かせてもらったやつだ。KeyもFで同じだし。あれ以来弾いてないけど、ま、何とかなるかな(って、さっきの1曲で緊張が取れた後なので、かなり気が大きくなったみたいで)。

 ぶっつけ本番、ご本人と合わせたこともないのにいきなり出て行ってやっちゃいました!多少のミスやピアノと歌がズレたところもあったけど、そこはそれ、雰囲気的には何とかなったのでは。

 そこまで行くとだんだん気が大きくなるもんですね。
 「あと少し、ピアノ弾かせてもらっていいですか?」
 なーんて言い出してるan弾手がおりました。

 その後、何人かの飛び入りセッションに続いて再度ピアノの前へ。コード進行のタラタラなんちゃってアドリブ弾きから入って「ダニー・ボーイ」、そしてコードでつないでバーンと少々派手目なハッタリアレンジの「ある愛の詩」へ。もう緊張感もなく、好きに人前ピアノを楽しませていただいたan弾手なのでした〜。



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 前回(先週)のこのコーナーで、「いつの間にかすっかり秋になってしまいました」なんて書いたのですが。昨日我が家の郵便受けを見たら、おせち料理のチラシが。あれ〜もう冬だなぁ。このところずいぶん冷え込むようにもなったしですね。
 そろそろ忘年会の話題?そう言えばひと月ちょっと先にはクリスマス会の予定が入っています。あるピアノ教室のクリスマス会に今年も呼ばれているのですが。
 暑かった夏の記憶と秋空と冬の予定が、脳内混在している私です。

 
−an 弾手−


第324回「私はいつも運がいい。だから…」         

[2010.11.9]

 「私はいつも運がいい。だから今度もきっとうまくいく」
 何かいやな事、難しそうな事に出くわしたときに、私がいつも心の中でつぶやいてみる言葉です。そうすると何だか気が楽になってきて、本当にうまくいく様な気がしてくるから不思議です。考え様によっては運任せで無責任なようにも聞こえますが、きっとうまくいく、と思いながら何かをやるのと、いやだなぁ、まずい事になるかも、と思いながらやるのでは結果も違ってきそうな気がするのです。
 それに、人間って全て自分の意思や能力だけで生きている訳でもなく、半分以上は「運?」という目に見えない何か大きな力に生かされているのかも、と思えば、その「運」を味方に出来たら心強いですよね。

 何だかピアノと関係のない話になってしまいましたが。先日、あるピアノバーである人とテーブルを挟んでそんな話をしてしまったので今回はその話でも書いてみようかと。
 その人と会うのはその日が3回目。最初はある展示ギャラリーで以前からの知り合いの人とバッタリお会いした時。
 「あーらan弾手さん!ほら、この人ご紹介しますよ」
 と連れの方を紹介されました。私の本の読者ということで、その時は軽くご挨拶しただけでした。
 それから1年以上の時が過ぎ、昼休みにいつもはめったに通らない道をたまたま歩いていたら、
 「はーい!an弾手さ〜ん!」
 と後ろから呼び止められ、振り向いたらまたあの時のお二人。
 「あぁ、久しぶりですね。またこんな所でお会いするとは」
 と言いながらしばらく立ち話をしてしまいました。
 そうしたらその人
 「ぜひ一度、an弾手さんのピアノ、聴かせて頂けませんか?」
 と言われて。それじゃ、と、後日このピアノバーに出かけた、という訳です。

 まあ、改めて聴いて頂く程のピアノでもないのですが。ライブが入っていない平日、貸切状態のお店で数曲弾かせて頂いてから、お互いの仕事の話や私の本の話、コードやピアノの話なんかしているうちに、いつの間にか冒頭の座右の銘?の話なんかになっていたのでした。

 しかし、私のピアノ。いくら「きっとうまくいく!」とつぶやいてみても、やっぱり人前で弾くときは緊張して体が硬くなったり何でもないところでポカやったりしまくりのan弾手なのですが(汗)。それでも「ああ、おかげでこれ位のミスで済んだ!」と思えば、このおまじないの効果もあるのかな?って楽天的に思ったりもしています。
 楽天的、と言えば、私は嫌なことはどんどん忘れて、良かったことだけを覚えているようなところがあるので、色々思い返してみても「ああ、やっぱり自分は運がいいんだなぁ」と、つい思ってしまうみたいなんですね。

 さてさて。ひとしきり話も弾んだところで
 「それじゃ、もう少しピアノ弾いてくれませんか?」
 と言われて、いい気になって(笑)
 そして、やっぱり途中ミスりながら(!)弾かせて頂いたのでした。
 ああ、これが今の自分の現実なんだからね。でも楽しんでくれたみたいだったから、これはこれでいいことにしよう。

 「私はいつも運がいい。だから、次はきっともっとうまくいく!?」



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 先週の文化の日。五家荘までドライブに行ってきました。そう、あの平家落人伝説の五家荘です。実はここ、私にとっては学生時代に1週間の徒歩旅行で訪れて以来、初めての再訪!当時は林道も一部しか開通してなく、谷間の細い道を迂回しながらの文字通り秘境(?)の旅でした。
 あの時、一夜の宿をお願いした平家の子孫・緒方家や藤原家伝説の左座家も、今では料金を払って見学する展示施設になっていました。また、当時は谷間の急ながけ道を滝壺まで下った栴檀轟の滝も立派な駐車場や土産品店、手すり付きの遊歩道が出来ていました。でも、そんな観光化された一部のスポットから少し視線を移すと、うっそうと広がる自然や、その谷間に抱かれて点在する民家の佇まいは当時のまま。
 長い歴史の中では、ここ数十年の時間なんか一瞬なんだなぁと妙に納得しながら、遠い記憶の中を車で走りぬけた秋の五家荘でした

 
−an 弾手−


第325回「あの話、どうなったの?」         

[2010.11.16]

 11月も半ばを過ぎましたね。気が付くとこのコラムも今年はあと何回書けば?という季節になってしまいました。
 今年の総括はまた12月にでも書いてみるとして、でも、ちょっと気になることが。

 と言うのも、今年1月の第285回で「2010年の目標?」なんて大げさなタイトルで書いた記事のこと。そこには新しい出版企画のことと自分のレパートリーを増やすこと、の2つを書いていました。
 出版についてはその後のコラムでも出版ネタを数回に渡って書いたので、ひょっとしたら「あの話、その後どうなったの?」と覚えていて下さる殊勝な方が万一いらっしゃったら、と気になってですね。いやいや、もうそんな話、誰〜も覚えてなんかいらっしゃらないとは思いますが(笑)
 でも、一応念のためにan弾手の出版プロジェクト!現時点での途中経過ご報告です〜。

 これまでに講談社から1冊、ドレミ楽譜出版社から4冊、計5冊を商業出版させていただいていますが、今年はまた次の新しい企画を、と考えて東京の某大手出版社にアプローチ。夏までに編集ご担当者とその部署の上司の方の決済までいただけたので、後は具体的な編集作業に入り今年中には発売、という予定までお聞きしていたのですが…。
 実はこれ、現在進行形で動いている話なので具体的な内情をお話しすることは出来ないのですが、企画の内容とは別の思い掛けない要因で作業が一時保留になっている状況です。もう11月半ばですから、この後企画が再度動き出したとしても今年中の発売は物理的に完全に無理ですね。そして今後の見通しは出版社からのご連絡を待たないと何とも言えません。

 では出版の話はとりあえずストップか?と言うと、そうでもありません。この本以外にももうひとつ動いている話があるんです。実は上に書いた先の企画が具体的になりそうだったのでしばらく待っていただいていた、別の出版社の違う切り口の企画です。先日そちらの出版社の方とお話をして、企画を進めることになりました。ただ、こちらはまだこれから具体的なコンテンツの内容を固めていくので少し時間が掛かりそうです。それでも出版社の方は来年の春頃には出したいとのご意向ですので、これから年末年始、具体的な作業予定を立てて頑張らねば。
 何しろ私も平日は本業優先ですから〜、はい(笑)。週末や祭日位しかまとまった時間が取れないのです。それにこれからしばらくはクリスマス会やパーティーでのピアノ演奏の機会も増えるし、そっちの練習もしないとですね〜。

 と言うことで、年頭のもう1つの目標、「レパートリーを増やす」っていう話にもここでつながって来そうですね。
 今年は出来るだけたくさんの曲を日ごろから繰り返し弾いておく、という課題を少しはやってきたつもりなのですが。
 とは言っても、ちょっと弾かない曲はすぐに曖昧になってしまうこの悲しさ。今年の年末も忙しくなりそうです。



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an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 世界女子バレーボール選手権で日本は銅メダルでしたね!皆さま、一昨日のアメリカとの3位決定戦、ご覧になってましたか?
 世界ランク2位のアメリカに第1セットを取られて、これはダメかなぁ、なんてテレビの前で勝手に弱気になっていたら、なんのなんの、2セット、4セットを取ってファイナルセット、浮き足立ってきたアメリカを圧倒しての勝利でしたね!感動をありがとう。
 しかし、どのチームの選手にも言えることですが、瞬時の判断と反応で、完全に無理と思われるようなボールでも追ってつないで再び攻撃に転じていく神業のような集中力には圧倒されました。
人間の能力、精神力って、ほんとにすごいなぁ。

 
−an 弾手−


第326回「音がない時も音楽は続いているんだからね」         

[2010.11.24]

  「音がない時も音楽は続いているんだからね」
 さっき終わったばかりのライブの余韻が残る店内。私と、他にお客さんが数人掛けているテーブルに、今日の出演者の女性ヴォーカリスト、そして伴奏のジャズピアニストの方がやって来て時ならぬ音楽談義が始まりました。
 このピアニストさん、熊本のジャズ界の大御所で今日出演のヴォーカリストやテーブルの数人のお客さんも、この人にジャズヴォーカルのレッスンを受けているらしいのです。

 「私、まだスキャットがうまくできなくて。先日、韓国のプロのヴォーカリストと共演させてもらったときに、自分がいつもいかにワンパターンで歌っていたかを思い知らされて落ち込んでしまいました」
 とテーブルの女性。
 「スキャットやフェイク、最初は難しいけどコードを勉強したり他の人の歌をたくさん聴いたり自分で工夫したりしていくしかないのかなあ」
 そんな話が飛び交っています。私はヴォーカルのことはよく分からないけど、フムフム、ピアノのフェイクやアドリブと基本的には同じなんですね。
 私は本格的なジャズのコードやリズム以前の、もっと基本的なところでコード奏法を楽しんでいるレベルですが、それでもフェイクやアドリブは重要な課題としていつも意識しているところ。ヴォーカルの人たちも同じようなことで試行錯誤しているのかと思うと、何だか仲間の輪が広がったような気が(勝手に)してきます。

 その日のライブは、ハスキーヴォイスがしっとりと響いて、それがまたピアノとスリリングに絡んでとても楽しめたのですが、その後で出演者の人の音楽談義を聞いていると、さっき聴いたばかりのライブの音楽的なポイントが見えてくるような気がして、とても勉強になるものですね。

 「音がない時も音楽は続いている」という、ピアニストの方の言葉もそのひとつ。一瞬の間、その静寂、そしてふっと次の音が入ってくる絶妙な緊張感が、音楽の味をグッと引き立ててくれるんですね。
 他にもライブの曲の組み立て方。まず1曲目で聴いている人の心を掴むこと。そして2曲目以降はKey、テンポ等の変化を考えて曲をつないでいく。そして、最後のメインディッシュでお客様に満足感を。(アンコールはデザート?って、これは私の勝手な想像〜)
 それから面白かったのはライブの途中で聞こえた外の騒音のこと。ブルブルブルーッとバイクのエンジンをふかす音がしたのですが。
 「騒音もね、騒音だと思えば演奏中の迷惑な音になってしまうでしょ。でも聞こえてくる音は全部取り込んでしまえば、それも自分の音楽の一部になるんだよね」
 なるほどー、バイクの音に呼応するようにピアノのアドリブを入れてしまう。そうすれば騒音も立派な音楽の要素になってしまうんだ。

 そんな変幻自在な発想、まさに目からウロコ。ライブの後のアフターセッションならぬアフタートーク、これも生でミュージシャンの音楽や人柄、言葉に触れることの出来るライブの醍醐味ですね。



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 昨日(11月23日)の勤労感謝の日、午後から急に思い立って菊池渓谷まで行ってきました。11月3日に五家荘に行った時はまだ紅葉には少し早かったんですが、昨日の菊池渓谷はもうすっかり紅葉は終わっていました。あはっ、どちらも見頃のタイミング外してしまった。
 出発が遅かったので渓谷の駐車場に着いたのは午後4時過ぎ。それから渓谷沿いの谷間の道を歩く頃はすっかり肌寒い夕暮れの気配。水気で滑りやすい足元の落ち葉を踏みしめながら広河原までの散策を楽しみました。渓流の音、森の空気の匂い、時折谷間に響く名前も知らない鳥の鳴き声。
 駐車場の車に帰り着く頃は、あたりはすっかり暗くなっていました。

 
−an 弾手−


第327回「素敵な出会いに感謝」         

[2010.11.30]

 「やあ、久しぶりです!」
 ホテルのパーティー会場。最近しばらくお会いしていなかった懐かしい人が声を掛けてきました。元デザイナー仲間の古場田博さん。今は「絵師」という肩書きで独自の世界を描いている人です。
 「最近、仕事の調子はどうですか?」
 「今は主にどんなことをやってるんですか?」
 久しぶりにお互いの仕事の話で盛り上がります。と言っても私、このパーティーには自分の本業の肩書きではなく、もうひとつの「ピアノキャラ?」で参加していたのですが。

 実は先週、とても刺激的なパーティーに参加させていただきました。バックナンバー第219回に書いていますように、2008年4月にRKKの日曜日のラジオ番組「お菓子の香梅・ハイティートーク」に私もピアノネタでゲスト出演させていただいたのですが、その番組出演者が一堂に会するパーティーにお招きいただきました。番組の趣旨が『熊本の芸術・芸能分野で活動している人のインタビュー』ということだったので、私もお名前を知っている壮々たるプロの皆さんが顔を揃えられていて、私のような趣味のピアノおじさんがこんなところにいてもいいのかなぁ、という感じでした(笑)。

 陶芸家の井上泰秋さん、オペラ歌手の岩本貴文さん、声楽家の春日幸雄・信子ご夫妻、津軽三味線奏者の高崎裕士さん、元H2Oのシンガーソングライター中沢堅司さん、カントリーミュージシャンのチャーリー永谷さん、舞台女優の松岡優子さん、アンデス民族音楽デュオ・VIENTの吉川万里さん、等々。

 私の両隣の席には、フリーアナウンサーで昨年の私の出版記念パーティーの司会もしていただいた小出史さんと、来年3月オープンの熊本城歴史体験施設「桜の馬場・城彩苑」の運営担当者、金澤真美子さん。小出さんは以前ちょっとだけコード奏法のレッスンをさせていただいたこともあり、久しぶりにピアノの話で盛り上がりました。

 ステージの出し物はというと、会場の参加者から続々とプロの登場!鳴り物や小唄あり、ロシアン7弦ギターのデュオあり、オペラあり、シャンソンあり、詩の朗読と楽器の即興演奏あり…。
 パーティーの席での余興とは言え、やはりプロの迫力。しっかり堪能させていただきました。

 パーティーの後、余韻を抱えたまま会場近くのショットバーに行ったら。司会をしていた番組パーソナリティーの宮崎真由美さん(放送作家でシャンソン歌手)、ピアノ伴奏をされた高野秀子さん、女優の松岡優子さん、地元出版社社長の廣島正さんらも顔を出されてそのまま2次会になってしまいました。
 パーティーも2次会も、私はおとなしく皆さんの演奏やお話を聴かせていただいただけでしたが、そんな芸術家の皆さんの空気にしばし浸ることが出来ただけでも、何かしらジワッと身体に感じるものがあったような気がします。
 こんなお洒落で素敵な出会いの場を作っていただいたお菓子の香梅さんに感謝です。
 あ、お土産にもらった「草木饅頭」もおいしかったです〜

 (お菓子の香梅さんは、バックナンバー第320回にも書いていますショパン生誕200年ピアノコンサートがあった光の森店など4店舗にピアノやアートギャラリーがあり、熊本の芸術家や芸能活動の応援をされています)



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 あれーっ、11月も今日が最後?明日からは12月なんですね〜。うっとうしいジメジメの梅雨、猛暑の夏がついこの前のような気がするんだけど。まぁいつものことではありますが。
 12月、と言えば忘年会でしょ(まぁいつものことではありますが)。皆様はいかがですか?ちなみに、手帳を見たら私は今のところ7本程。その中にはピアノがらみのもあるので、ちょっと練習も必要だなぁ(笑)。
 お互いに笑顔で新しい年が迎えられますように。体調に注意しながら、あとひと月、過ごしましょう。

 
−an 弾手−


第328回「いいことずくめ?」         

[2010.12.7

 師走の街。仕事の用で車を走らせていました。車内にはカーラジオの声。番組パーソナリティーと、誰か知らないけど最近CDを出したという女性歌手らしいゲストの会話が流れています。
 「では、ここで曲にいきましょう」
そこまで何気なく聞き流していた私は、フッと今聞いた話が気になり出しました。次の赤信号で停車するのを待って、急いでメモ帳とボールペンを取り出します。
 (こんな時のために、いつも運転席のすぐ横のポケットにメモ帳を入れてるんです。それも鍵盤の白黒模様の入ったカワイイやつ〜)

 『えーっと、ナニナニ?このゲストさん神社にお参りするのが好きなんだって?で、お参りする時、お願い事はしないんだって?』

 「私、お願い事はしないんですよ。お願いじゃなくて、お礼の言葉を言うんです」
 「健康に過ごせますように、じゃなくて、健康に過ごせてありがとうございます、ってお礼を言っちゃうんです」
 「今、とても幸せでありがとうございます。CDがヒットしてありがとうございます、って。まだリリースしたばっかりでちょっとしか売れてないんですけどね。売れたことにして先にお礼を言っちゃうんですよ」

 ははあ、なるほど!
 これって、何気なく聞き流しそうな言葉だけど、ふと考えてみると、とても深い話かも知れない。
 普通、神様仏様、そして周りにお願いして何とかしてもらおうと考えるか、あるいはそんな他人に頼らず自分の力で何とかしようと思うか、あるいはその両方?くらいで考えそうだけど、先にハッピーな状態を描いて感謝してしまう、という道もあったんだ。
 「そうするとね、とても幸せな気持ちになれるんです」

 これ、色々と応用できそうですよね。
 たとえば人前で演奏する時。(あ、やっとピアノネタです・笑)何とかうまく弾けますように、って祈ったり、ようし思いっきり練習して弾き切ってみせるぞーって気負ったりするのもいいけど、
 「今日は楽しく弾けることに感謝です!ありがとうございます!」
 って、素敵な状況を想い描いて先に感謝してしまうのも気が楽になって良さそうですね。
 他にも
 「素敵なアレンジが次々に湧いてきて、ありがとうございます!」
 「お客さんが喜んでくれて、ありがとうございます!」
 私の場合、更に
 「本がたくさん売れて、ありがとうございます!」
 「次の新刊の原稿がサラサラ書けて、ありがとうございます!」
 っていうのもアリ?

 また、彼女彼氏募集中だったら
 「素敵な彼女(彼氏)が出来て、ありがとうございます!」
 受験を控えていたら
 「試験に合格出来て、ありがとうございます!」
 なーんて、先にそうなってしまったことにしてしまえば、何だかそんな気になってきて幸せな気分になってきて、脳は結構単純だから、すっかりその気になって本当にそうなるように勝手に考えたりアイデアを出してくれたりするかも、ですね。それに感謝の気持ちがあれば、周りの人も何となくそんな「感謝オーラ」を感じて応援してくれそうだし。いいことずくめじゃないですか。

 …おっと、信号が青に変ります。安全運転安全運転。カーラジオから流れてくる音楽を耳の端に置きながら、仕事モードに戻って仕事先に向かいます。

 師走の街は、あわただしさの中にも穏やかな午後の陽が流れていました。



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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ちょっと、ひと言。

 この時期、書店に行くと入り口近くに手帳のコーナーが出来てますね。私も先日やっと来年の手帳を買いました。
 ここ数年、いつも同じメーカーの同じタイプの手帳を使っています。理由は翌年の3月まで書く欄があるから。10月を過ぎる頃になると、既に翌年1月、2月、3月位の予定が入ったりしませんか?なのに12月で終わっている手帳がほとんどなんですよね。すると予定が書けなくなってしまう。その頃になったら早く翌年の手帳を買わせようというメーカーの意図かもしれませんが、そうすると年末は2冊の手帳を持ち歩かないといけないから不便じゃないですか?私が知る限り翌年3月まで普通に欄があるタイプは某メーカーの1種類だけ。皆んな秋以降、翌年の予定記入はどうしてるんだろう。

 
−an 弾手−


第329回「今年もクリスマスピアノ会♪」その1         

[2010.12.14

 出番まであと1時間位?ステージは第2部に入り、連弾やアンサンブルの熱演が続いています。私はそっと席を立って楽屋裏の通路を通りリハーサル室へ向かいます。ひと気のない部屋にグランドピアノが1台。さて、最後の指慣らしです。

 今日は、あるピアノ教室のクリスマス発表会。知り合いのその先生からご案内のメールを頂いたのはまだ暑い夏の頃でした。
 「今年の発表会の日取りが決まりました。12月11日土曜日、場所は昨年と同じ火の君総合文化センターです。昨年はリハーサル室を使いましたが、今回は大ホールでやろうと思います。またよろしければゲストで出て頂ければ…と勝手に思っております。またメールいたします」

 そうそう、昨年も呼んで頂いて、最後に1曲だけ「冬の星座」を弾かせてもらったのでした。今年も、まだ12月なんてずっと先のことだから、と気楽に構えていたら。あっという間にその日になってました〜。

 さて、今年は何を弾くか。「時間は15分から20分程お取りしていますから」と先生から言われていたので、曲とおしゃべりを組み合わせた構想を考えてみました。いずれにせよ私は演奏の完成度で聴かせることは無理。そうではなく、大人になってからのピアノ遊びの楽しさをいかに感じて頂けるか、がan弾手の永遠のテーマ(?)ですから。
 唱歌、クリスマスソング、それにコード遊びで作った私のオリジナル曲をあわせて5曲、用意してきたのでした。

 リハーサル室での確認。昨日までの自宅練習ではどうしても指がうまく回らなかったところも、何とかスムーズに弾けそうです。よしよし、ほぼ完璧だ。後は本番でこの通りに出来ればね。

 やがてステージのプログラムも第3部、残り2人になったところで舞台袖に入ります。そこで司会者の方、音響・照明担当の方と突然の打ち合わせ。ここまで生徒さんのステージはずっと明るいフラットな照明だったのですが、私のステージでは何やら照明を演出して下さるらしい。曲のタイトルは?雰囲気は?何色がご希望?って色々聞かれて。えーっと、出番直前でとっさに照明演出の話になってしまいました。
 「でも…、弾いていて突然照明が変わって鍵盤が良く見えなくなったら焦ると思うんですがぁ」
 「いえ、鍵盤はちゃんと見えるようにしますから大丈夫です」
 「ああ、よかった。だったら後はお任せしますよ〜」

 おっと、先生が先にステージに出て私のことを紹介されています。何て言われているのか、よく聞こえないなあ…。あれっ、音響さん、司会者さんがあわてて私を手招きしてます!
 「先生がan弾手さんのこと呼んでますよ!急いで舞台に出てください!」
 あっ、そうなんですか!?よく聞こえていなかったもので。

 私は慌てて(でも落ち着いた振りをして)袖から舞台に出て行きます。先生の横に立って客席に一礼!先生が私のことを何やら紹介されているのを横で軽くうなづきながら聞いていました。
 (その時、先生がどんな紹介をされたのか全然覚えていないところをみると、私、相当緊張してたんでしょうね)

 やっと先生からマイクを渡され、いよいよ私の本番が始まりました!



(続く→原則毎週火曜日更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。

 昨日は業界団体(本業)の忘年会でした。夕方から冷たい雨が降り出し、こんな中、夜の街に出て行くのもイヤだなぁと思ったんですが、久し振りに顔を合わせる人もいて結構盛り上がってしまいました。話題はいつの間にか団体メンバーの高齢化や世代交代の話になり、何だか高齢化社会の日本の縮図を見るようで身につまされてしまいました。
 いえいえ、別に暗い話という訳ではありませんが。同じ現実でも見方を変えればワクワクする夢もいっぱいありますよね。
 今年もあと2週間ちょっと。新しい年に新しい夢を描きながら、あと4つの忘年会、楽しみますか(笑)

 
−an 弾手−


第330回「今年もクリスマスピアノ会♪」その2         

[2010.12.21

 あるピアノ教室のクリスマス発表会。昨年に続き今年も呼んで頂いたのでした。それも特別ゲストっていう設定で!?生徒さんの演奏が終わった後に20分間の出番が!

 本格的なリサイタルでも開けそうな立派なホールのステージ。いよいよ先生からマイクを渡されて一人ピアノの前に立ちます。

 …えっと、この日に備えて、一応20分弱の構想は考えてきました。そもそも何で私がゲストに呼ばれているのかと考えてみると、やっぱり「大人になってから始めてもピアノって充分楽しめるよ」っていう実例おじさん、ってことですよね。だから、私の役割はそんな大人のピアノの楽しみを皆さんにお伝えすること、ですよね。って、勝手に解釈して来たのでした〜。
 そのためには、an弾手はこれだけ弾けるぞ、って自慢するのでもなく、私の演奏を聴いて単に楽しんでもらうのでもなく、an弾手流「大人の鼻歌ピアノ論?」を少しでもご自分のこととして感じてもらえれば、というのが目指すところだったのですが〜。

 あのぉ、今回のコラム、最初っから理屈っぽい話ですみません!
 理屈で考えても、現実はなかなかその通りには運ばないのが世の常でして。

 まず曲の構想は…。
 まずはコード進行でタラタラアドリブ風遊び弾きから入って(いわゆる楽譜通りに曲を弾くのとは少し違う雰囲気を感じてもらって)それに続いて「ダニー・ボーイ」(あ、またか、ってお思いの方もいらっしゃるかもですが、私にとっては指慣らしと初めて触るピアノの鍵盤タッチ確認を兼ねた曲なんで)、そしてトークを挟みながら季節にちなんで「冬の夜」「ペチカ」、クリスマス会にちなんで「きよしこの夜」、それから私のオリジナル曲で「そよ風の微笑(ほほえみ)」、っていう進行 。

 本番直前のリハーサル室での確認ではほぼ問題なく弾けてたんですが、やっぱり本番はむちゃくちゃ緊張です!緊張しながらも何とか最後まで平静を保ちつつ、最後の曲の「そよ風の微笑」のホントの最後、エンディングに入るところまで来たところで、「あ〜、これで終わりだ〜!」とホッと気が抜けたのか。何ということでしょう。指がもつれてしまった!
 「終わりよければ全てよし」という言葉がありますが。「終わり失敗すれば…」まさに反対ですよね。何というひ弱な精神。まあ、完璧すぎたら大人の素人ピアノ実例おじさんにならないから、と自分の中で勝手な言い訳をしつつ、とりあえずは開き直っておきましょう。

 ところで、トークでは何をしゃべったのか。
私のピアノ暦などの自己紹介や、「大人になってからピアノを弾かれている方はどの位いらっしゃいますか〜?」という問いかけ等をさせて頂いたのですが、一番メインでお話したのは、ちょうどそのクリスマス会の1週間前にご高齢の読者の方から頂いたメールのご紹介でした。その話というのは、これまで70年間もその方の心の中に生き続けてきたある思い出のクラシックの名曲を、今、自分流のコード奏法でアレンジして1年後の発表会で弾いてみることにしました、というお便り。その方にしか分からない人生の思い出と、高齢になってから始められたピアノの楽しみとの融合?真面目なテーマを遊び心で、また趣味の遊びを人生の思い出に重ねて自分だけの演奏にチャレンジしようとされている、その83歳のおじいさんのお便りに感動した私は、その話をさせて頂いたのでした。

 でも、唐突な話で、うまく私の気持ちが伝わったのか心配です。an弾手のゲスト演奏コーナーで何の話してるの?って思われたかもですね。

 まあ、それはそれで良しとしましょう。緊張の20分が終わった時、うれしいサプライズが私の心を和ませてくれました。舞台の袖から小学校低学年のかわいい女の子が二人、花束と記念品を持ってステージの私の所へ。思わず笑顔がこぼれてしまいました。

 今年も、貴重な経験をさせて頂いたピアノ教室の先生、ありがとうございました。沢山の熱のこもった演奏を聴かせて頂いた教室の生徒の皆様、ありがとうございました。そして、終わった後に声を掛けて頂いた40代のパパと小学校2年生の男の子のお二人、楽しい親子連弾とそれぞれの素敵なソロ演奏、聴かせて頂いてありがとうございました



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ちょっと、ひと言。

  皆様、Twitterはされてますか?私は少し前に登録はしていたのですが何だか面倒でずっと放置状態でした。ですからフォローもフォロワーまだちょっとだけです。
 最近、少し思い直して時々つぶやいてみたりしてます。って、大した事は書いてないですけどね。
 もし、Twitterされている方がいらっしゃったらフォローして頂けませんか?私のユーザー名はandante2305です。フォローして頂いたら私からもフォローさせて頂きますね。
 よろしくお願い致します。

 
−an 弾手−
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