今回は読者の方から頂いたご質問をご紹介します。
60歳の主婦、ヒロさんとおっしゃる方からのご質問メールです。
初めまして。 60歳の主婦です。
目からウロコの黄色の本で、勉強はじめて3年目です。
循環コードのことで、お聞きしたいのです。
コードで遊んでみる、とは?
具体的に、どんな風に、コンサート中、弾いていらっしゃるのかと・・・・・
黄色の本は、4冊もっていて、毎日何曲か、練習している途中です。
宜しくお願い致します。 ヒロ。
ありがとうございます!
目からウロコの黄色い本で勉強始められて3年目、そして、黄色い本は4冊お持ちとのこと。4冊ということはan弾手既刊本でドレミ楽譜からのは全て制覇ということですね!
実際に黄色い本で練習されてみていかがでしょうか。ご感想などもまた改めて聞かせて頂けるとうれしいです。
さて、本題のご質問の件です。
>循環コードのことで、お聞きしたいのです。
>コードで遊んでみる、とは?
>具体的に、どんな風に、コンサート中、弾いていらっしゃるのかと・・・・・
頂いたメールからご質問の趣旨を私が取り違えていたら申し訳ないのですが。
ここでは「循環コード」の意味や理屈はご存知で、その循環コードを使って「コードで遊んでみる」というのはどういうことか?具体的にan弾手は循環コードを使ってどんな風に弾いているのか?とのご質問、ということで書かせて頂きます。
確かに私はよく「タラタラBGMや曲の合間などでは循環コードで遊びながら〜」なんていうことを書いてますね。でもこの弾き方を文字だけで具体的に書こうとするととても難しいですね。演奏例の2段譜にしてお見せすればいいのでしょうが、すみません、遊び弾きはなかなか楽譜に書くのも難しくて。
例えばKey=Cの1→6→2→5の循環コード(C→Am→Dm→G7)で遊んでみるとします。コードの弾き方は沢山のバリエーションが考えられますが、普通にありそうな、C、Am、Dm、G7のコード構成音をそのまままとめてジャーン、ジャーン、って弾く(いわゆるコードバッキング)だけだとあまりオシャレじゃないし、すぐに飽きて後が続かなくなりそうですね。
そこで、コード構成音をバラしてアルペジオにしたりするのですが、これも正直に構成音を順番に弾くだけではなく、適当に音を抜いたり順番を変えたり、1オクターブ〜2オクターブ上下に飛ばしたり、構成音と構成音の間の音(非構成音)をつなぎに使ったり、構成音に行き着く一つ前にその半音上や半音下の音を装飾音的に入れてみたりすると、思わぬ綺麗なフレーズになったりします。そして、所々に華麗なるアルペジオ(本コラムのバックナンバー第35回〜40回、黄色い本=お父さんのためのピアノ教室64ページ参照)を挟んだりすると華やかな雰囲気になりますね。
この時、左手は(黄色い本にあるような)小指、親指、人差し指のいわゆる3本指奏法で充分です。
似たような話をバックナンバー第215回の「アナ鼻ピアノ(その35)遊び心でコードからメロディーをつくる」というところにも書いていますのでご参照下さい。
つまり、「コードで遊んでみる」とは、コード進行を使って即興でフレーズを弾いてみる、という位の意味なのです。
少しコードが分かって少しコード奏法の要領が分かってくると、とても自分には手が届かないベテランの名人芸だと思っていた「即興演奏」も、あれっ!?ナンチャッテ即興演奏位だったら自分でも出来ちゃうじゃん!みたいになるところが、コード奏法の楽しい所、すごい所ですね。
とても抽象的な話で「いや、聞きたかったのはそんな話ではなくて〜」と言われそうで申し訳ないのですが、ヒロさん、何となくお分かり頂けましたでしょうか。
もし「いや、そうじゃなくて聞きたかったのは〜」ということがありましたら、またいつでもメールくださいね。
ありがとうございました!
(続く→原則毎週火曜日更新)
an弾手(andante)
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随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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