第221回「RKKラジオ・番組出演顛末記」その3(編集マジック) [2008.4.8]

 15分番組のための収録が1時間。自分でも何をどうしゃべったのか混乱したまま終わってしまったRKKスタジオでの事前収録でしたが…。

 さて、「お菓子の香梅・ハイティートーク」本番オンエアの日曜日(4月6日)になりました。朝から何となく落ち着きません。午前中近所のスーパーまで出掛けたり、身の回りの整理をしたり。家の前の道路のコンクリートの隙間から小さな花が顔を出しているのを見つけて携帯でパチリ!mixiの日記にアップしてみたり。
 昼からは今年出版する予定なのに作業が遅れている洋楽スタンダードのコード曲集を少しでも進めなければ、と焦りつつ楽譜書きです。で、気になるのはオンエアの時間。うっかりして聞き逃したら大変なので、横でRKKラジオを掛けておきます。

 本番の一つ前の番組は「午後2時5分、ちょっと一服」。某・郷土のデパートのサテライトスタジオからの生放送です。この番組、会場にいるお客さんからリクエストをもらってその曲を流す、という趣向ですから、当然音楽が掛かります。すると、楽譜を書きながら頭の中で歌っているメロディーと違う曲が横から聞こえてきて、頭の中が混乱します。どうも能率が悪い。でも、今日はオンエアを聞き逃さないのが大きな仕事なので、ま、仕方ありません。

 段々時間が近づいてきます。「では、あと1曲リクエストをいただきましょうか!」とアナウンサーのお姉さんが言っています。
 (うむ、あと1曲か。ということは、あと5分位で本番か。)
 ん?なんだぁこの緊張感??本番といってもなにも自分が今からインタビュー受けるわけじゃないし。日曜日の午後、自分の家の散らかった部屋で、横に新聞紙積んで、だらけた普段着でお菓子かじりながら楽譜書き書きラジオ聴いてるだけなんだけどなぁ。
 しかし。どんどん緊張が高まってきます。先にFMラジオに生出演した時でもこんな緊張なかったぞ。
 そうなんです。これからラジオの向こうで自分が何をしゃべるのか不安なんです。事前収録は約1時間。あっちこっちに話が飛びながら言いたい事も何となくうまく言えないまま終わった印象でした。収録が終わった時、
 「えっ、これで番組まとまるんですか?」
 と、思わず聞いてしまったくらいです。1時間のだらだらしゃべりをディレクターさんが余分な所をカットして15分の番組に編集してくれるらしい。ということは…。自分が何をどんな脈絡でしゃべるのか、本番を聴いてみないと自分でも想像がつかないのだぁ!
 なかなか、怖いものがあります。

 あ、ついに番組が始まりました。楽譜書きの手を止めてラジオの音を気持ち大きくします。
 女子アナさんによる私の簡単なプロフィール紹介に続いて、パーソナリティー宮崎真由美さんの声が流れてきます。
 「an弾手さん、ておっしゃるんですよね。面白いお名前ですね。えー、実は私とは同級生なんですよねぇ。」
 って、宮崎さんのフレンドリートーク。
 「ええ、まぁ…、あはは」
 と、おじさんのしまらない受け答え。
 で、さっそく拙著「お父さんのためのピアノ教室」を出す事になったいきさつから話は始まります。
 私のピアノとの出会い、コード奏法との出会い、ホームページコラムからつながってドレミ楽譜出版社とのご縁まで、モゾモゾとおじさんがしゃべっています。
 続いて講談社の「40歳からのピアノ入門」の話、そしてドレミ楽譜の曲集、フォークソング、抒情歌の話。ふむ、一通り話はつながってる。

 やがて、話のバックに私が演奏するピアノの音が流れ始めます。自宅での素人録音でカタカタいう雑音が入っていたので心配してたのですが、BGMとして聴く分にはほとんど気にならないようで、とりあえずホッとします。
 ここで、お菓子タイム。曲の「さくらさくら」に合わせてここはお菓子も「さくらさくら」でいきたかったところですが、前回のコラムに書いたような事情で「お彼岸おはぎ」に変更になってちょっと残念。

 番組後半は話題が今後の話に。全国はもとより海外の読者の方からのメールつながりのご紹介や、東京赤坂のライブハウスでのan弾手読者オフ会発足の話。そして、初めは自分がピアノを弾けるようになるのがうれしかったのが、今では全国に私と同じような気持ちの素人ピアノの輪が広がっていくのが新しい楽しみになってきた話、などなど。

 宮崎さんのリードに乗せられて、このおじさん、けっこう言いたい事しゃべってるんじゃ?
 うーむ、なるほどっ!これがプロの編集マジックか!15分という短い時間の中に、しっかり起承転結のついた話の展開になってるじゃないですか。それにこの番組、何も知らずに聴いたら最初から最後までずっとひと続きにおしゃべりをしてピタッと時間に終わっているように聴こえるところがすごい。きっとあちこち継ぎはぎで前後入れ替えて話をつないだりもしてあると思うのですが、不自然さを全く感じさせません。

 番組が始まる前の極度の緊張はどこへやら。途中からは私も1人のリスナーとしてリラックスしながら番組を楽しんでしまった日曜日の昼下がりでした。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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ちょっと、ひと言。
 この前、仕事の打合せで熊本市役所に行きました。9階の会議室に通されたら目の前のガラス窓から熊本城の大パノラマ。(熊本市役所は熊本城のすぐ前に建っています)
 幾重にも重なる石垣と櫓群。この度、築城400年を記念して復元された本丸御殿の向こうに天守閣がそびえています。緑の楠の間にはまだまだいっぱい花を付けた桜の木が400歳のお城を華やかに彩っています。
 しかし、当時の人はこれだけ壮大な城をいったいどうやって造ったのかと思うと、どう考えても不思議ですね。通説によると加藤清正は7年で築城したことになっていますが、現代の機械と技術を使っても、この城を7年で造るのは難しいと素人なりに思うんですけどね。
 
−an 弾手−


第222回「ん?弾手の会、って?」 [2008.4.15]

 このコラムの第217回で、東京・赤坂のライブハウス「カーサ・クラシカ」での東京オフ会のご紹介をしました。
 先日、その世話をなさっている中島様からまたメールを頂きました。
 会のメンバーの方の中から、この会の名称を「弾手の会」にしたらどうか、という意見が出たので一応私の了解を、とのこと。私としては了解も何もありません。私の名前にちなんで会の名称を考えていただくなんて光栄です。皆様がそのようなお気持ちでいてくださる事、本当にありがたく感謝の気持ちでいっぱいです。私は遠く離れていて何のお手伝いも出来ませんが、このコラムや本やメールを通して皆様と気持ちのつながりが出来ていくのが楽しみであり、また、私の役目だとも思っています。これからもこのコラムを続けながら、大人のピアノの輪が広がっていく事を願っています。
 ご了解を頂きましたので、中島様が会の皆様に送られたメールをここにご紹介させて頂きます。

 皆さま、こんにちは。
 お元気でご活躍のことと思います。
 今日は皆さまに嬉しいご報告をいたしたく、メールさせていただきました。

 an弾手様から先週の金曜日にご連絡いただき、私たちの仲間の輪に名前をつけることのご了解、及び、名前そのものの承諾をいただきました。
 名前としてご提案したのが、「弾手の会」です。(このすばらしいNamingは皆さまの中のある方が考えてくださいました。)
 そして、an弾手様から快く承諾いただきましたことを皆さまにご報告でき、本当に嬉しさいっぱいになっております。

 去年の終わりごろにan弾手様のコラムをお借りして呼びかけてから数ヶ月の間に皆さんとお会いしたり、ピアノ演奏にご一緒したりなどして、このような喜ばしい形でオフ会が広がりました。
 私たちの気持ちの中心におられますan弾手様に感謝するとともに、これから1人でも多くの方が人前ピアノに楽しくお付き合いくださっていただけるように、私もなんとか出来る範囲でゆっくり頑張ってみたいと思います。
(本当にバイエルレベルの私でも去年1人寂しくカーサ・クラシカに通っていた自分がうそのようです)

 ところで、早速ですがそのカーサ・クラシカ今月スケジュールで、16日(水)にSessionNightがありますね。
 皆さん、いかがですか? ちなみに私ともう一方の2人で参加する予定ですが、ご都合よろしかったら皆さまも是非ご連絡ご参加ください。
 そして、いつの日か、この「弾手の会」の皆さまが一緒に集まり、ご挨拶・お話やら、そして演奏と、いつの日か皆さまと一緒に会えることを本当に楽しみにしております。

 「弾手の会」、ゆっくりでいいと思いますので少しずつ仲間の輪が広がっていくと思います。
 また状況などご連絡させてください。
 これからも宜しくお願いいたします。

 中島富士夫

 本当にうれしいですね。おっしゃっておられるようにゆっくりでいいと思いますので少しずつでも仲間の輪が広がっていったらいいですね。
 ちなみに現在のメンバーは

 千葉県袖ヶ浦市 M.M様(男性)
 埼玉県新座市 T.I様(女性)
 東京都八王子市 I.S様(男性)
 神奈川県横浜市 Y.M様(女性)
 中国・北京市 M.N様(女性)
 そして世話役の千葉県千葉市 中島様(男性)

 の、計6名だそうです。
 今このコラムをお読みの読者の方も、もし興味があられましたら中島様に連絡をとってみられてはいかがでしょうか。(連絡先はこの記事の最後にあります)
 ところで、現在、会場として集まられている「カーサ・クラシカ」ですが、赤坂のライブハウス、と聞くと、とても敷居が高いような感じがしませんか?でも、このカーサ・クラシカは誰でも気軽に行けるお店のようです。また中島様の文面をお借りしますね。

 …一般的な印象で赤坂と聞くと、高級レストラン、バーで夜の接待など、確かに普通には縁遠い場所で敬遠されがちですが、どっこい、このカーサ・クラシカはそんな場所から遠く離れており、赤坂見附駅から5分もかからない一ツ木通りの大衆食堂レストランがたくさん集まる場所にあり、1階がうどん屋さんのあるビルの地下1階です。
 ここも赤坂といえば赤坂ですが、本当に自由な雰囲気で素人が気楽にお店に入れるところです。
 また、気になる料金もリーズナブルでClassic Session Nightに限れば私はいつもわずか2100円だけで終わっています。お店のスペースも10メートル四方もない位に狭いところで、20人も座れば満席になってしまうほど。今は全く気楽に、好きなライブ(特にピアノ演奏など)があれば一時間位息抜きに立ち寄っています…

 って、今回のコラムは決して「カーサ・クラシカ」さんのPR記事ではないんですが(笑)
 そんな気軽な場所のようですよ、ということを念のためにお伝えしておきますね。では、これからも楽しいピアノ仲間の輪が広がりますよう、祈っています。
 ありがとうございました!

 ●「弾手の会」の連絡先は下記の通りです。

 中島富士夫さん
  千葉市中央区在住 年齢50代
  某外資系証券会社決済部門勤務
  直通 TEL03-3512-7810
  勤務先メールアドレス 
  fujio.nakajima@macquarie.com

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 先日、誘われて江津湖(熊本市街地にあって1日40万トンの湧水が湧く湖)の屋形船での夕食会に参加しました。
ところが当日は朝からあいにくの雨。夕方からますます雨脚が強くなってきます。心配しながら乗船場まで行ったら待合所に顔見知りの人。ほっとしました。(実はどんな人が何人くらい集まるのかも知らずに来たのでした)
 結局総勢21名。行政、民間合わせて異業種交流会のような雰囲気です。船はサッシのガラス窓付きで雨は大丈夫でしたが、湖面に降りしきる雨の波紋を眺めるより、地元の焼酎と鉢盛料理を楽しみながらわいわいと賑やかな雨の日の船遊び(?)となりました。
 私は初体験でしたが、熊本市内でこんな風流なことが出来るとは新しい発見。今度は暑い季節にのんびりと夜風に吹かれながらの納涼船遊び、とでもしゃれてみますか。
 
−an 弾手−


第223回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」 [2008.4.22]

 星野ひな子さん。歌手。
 1年以上にわたって繰り広げられた熊本城築城400年祭のグランドフィナーレコンサート(5月6日)で「100年先の未来の君へ」というフィナーレ曲を歌うらしい。
 それから、熊本の焼酎メーカー高橋酒造の「待宵」のCMソングも歌っているらしい。
 4月23日(えっ、それって明日?)にはCDをリリースするらしい。
 その星野ひな子さんとan弾手がジョイントコンサート?なんで〜?

 …実は。
 「丸投げはダメですよ。ジョイントコンサートですから。」
 6月に開催されるロータリークラブの創立記念例会・懇親会。そのアトラクションの企画と実施を任されてしまいました。どうも予算がないので身内で何とかしようという委員長の魂胆らしい。
 「あなたのピアノで何とか企画してくださいよ。ツテで誰か一緒にやる人を連れてきてもいいけど丸投げじゃなくて手づくりのアトラクションにしてくださいね。」
 委員長からこう宣告されたのは、もうかれこれ一年前。まだ先のこと、とタカをくくっていたらあっという間にあと2ヶ月になってしまった!
 まずっ!どうするのかいい加減に決めないと。

 で、まず声を掛けたのがいつか清和物産館でのピアノトークに飛び入りで歌ってくれた日本国際童謡館の「童謡組」の二人。しかし、いまや売れっ子の二人はスケジュールも条件も合わずあえなくボツ。ところが事務所のマネージャーさんから逆提案が。
 「星野ひな子なら、なんとかなりそうですけど。」
 「ん?星野ひな子さん?だれ、その人?」

 聞くところによると、山梨県出身で当初は演歌歌手としてCDデビュー。その後日本国際童謡館の研究生として来熊、現在は大庭照子館長に師事して童謡を勉強中らしい。そして冒頭に書いたようなチャンスに恵まれ、目下売り出し中らしいのだ。
 「えっ、そんな人が出演してくれるんでしたら!ぜひお願いします!」
 と言ったのはいいけれど、
 「出演者丸投げじゃなくて手づくりのアトラクションにしてくださいね。」
 という委員長の言葉が重くのしかかります。
 そうかぁ、やっぱり何曲かは私のピアノで歌ってもらわないと委員長からの宿題、クリアできないなぁ。

 という訳で、私の素人ピアノ伴奏で歌ってもらえそうな曲、相談したいと(最大の条件はan弾手が弾ける曲!)申し出ていたのですが、なにしろ400年祭のステージ本番も近い事だし、ご本人もマネージャーさんもお忙しそうで、ほとんどボランティア出演の私の依頼まではなかなか打ち合わせの時間が回ってこない!
 うーむ、連休前には何とか見通しを付けておかないと私が練習する時間が無いっ、とさすがに焦り出した先週、会社の私宛に一通の郵便が届きました。
 何だろう?と開けてみると…。中から一枚のCDが。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 この前の日曜日(4月20日)、熊本城の築城400年を記念して復元が進んでいた本丸御殿の一般公開が始まりました。同時に熊本市中心街のメインストリートが1日だけの歩行者天国に。普段は市電と車が走る道路が、この日ばかりは熊本城が間近に望める広場と化して7万人の人が集まったそうです。
 私はというとずっと家にこもりっきりでピアノいじりながら楽譜書き。本丸御殿もこれからしばらくは入場が数時間待ちになりそうなので、少し落ち着いてから出掛けることにしましょう。
 
−an 弾手−


第224回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」その2(選曲の巻) [2008.4.30]

 高橋酒造の焼酎「待宵」のCMソングを歌っている星野ひな子さんのピアノ伴奏をすることになってしまいましたぁ。(内々のロータリークラブでのイベントですが…)
 早く曲目の打ち合わせをしたい(私が伴奏の練習をしなくちゃ!)とマネージャーさんにお願いをしていたのですが、なかなかその時間の調整が出来ないでいるうちにゴールデンウィークが目の前に!焦る私の元へ一通の郵便が届きました。

 中から出てきたのは4月23日発売予定の星野さんのCDの事前プロモーション用CD。
 入っていた曲は

  1. 待宵(高橋酒造CM曲)
  2. 待宵(インストルメンタル)
  3. おてもやん
  4. 大楠
  5. 五木の子守唄
  6. 熊本城
  7. 阿蘇の子守唄
  8. 旅愁
  9. 100年先の未来の君へ(熊本城築城400年祭グランドフィナーレ曲)
  10.待宵(カラオケ)
  11.100年先の未来の君へ(カラオケ)

 よし、この中から私が弾けそうな曲を選んで決めちゃお。何しろ本番が6月中旬なのであとひと月ちょっと。その間に曲を決めて練習して星野さんとどこかで事前の音合わせもしなくちゃいけないし。
 という訳でまずは当日の構成を考えてみました。委員長から与えられたアトラクションの時間は約30分です。

 …オープニングは静かに私のBGM風即興ピアノとソロの曲で始める。(何を弾くかは後で考えよう)
 続いて「旅愁」のイントロを弾き始め、そこで星野ひな子さんが登場。まずは「旅愁」を私の生ピアノ伴奏で歌ってもらう。
 それから星野さんの紹介とトークに続いて「待宵」「おてもやん」「五木の子守唄」をCDに入っているカラオケバージョンで盛り上げて。
 その後「阿蘇の子守唄」(実は初めて聞く曲ですが)をカラオケ+私の生ピアノで歌ってもらう。
 そしてエンディングは、CDには無いけど「千の風になって」(これは委員長のたってのリクエスト)を私のピアノで星野ひな子さんと一緒に会場全員参加で歌う、って構想。

 これで何とか「出演者に丸投げじゃなくて手づくりのアトラクションに」というご要望にお応えできるでしょうか?委員長さん!

 さて、これでいけば私が星野ひな子さんの伴奏をするのは「旅愁」「阿蘇の子守唄」「千の風になって」の3曲です。
 まず、「千の風になって」。これはこれまでもソロでは弾いた事があるし、会場全員で歌うってなればピアノも伴奏バージョンよりむしろメロディーありの方が分かりやすくていいかな。Keyもこれまで弾いた事があるのがCでメロディーの一番高い音がD(レ)。このままでも何とかいけそうです。
 次は「旅愁」。CDを聴いてピアノで音をとってみると星野ひな子さんが歌っているKeyはDの様です。この曲は拙著「〜懐かしい日本の抒情歌」にも載せていますが、そちらはKey=F。とりあえず移調したリードシート起こして伴奏パターンを考えてみる必要がありそうです。
 問題は「阿蘇の子守唄」。これは最近作られた曲の様で私も聴くのは初めて。メルヘン調の美しい曲です。CDでは綺麗なストリングス系の伴奏が付いているので、本番ではこれのカラオケに生ピアノを重ねてみようかと思います。まずはとにかくCD通りのリードシートを起こしてみてそれからピアノの伴奏パターンを考える事にします。

 で、CD掛けながらピアノで音をとってみたら黒鍵が3つ入っていてKeyはE♭みたいだ。メロディーとコード進行はシンプルで、E♭のダイアトニックコードを当てはめていったらあまり苦労せずワンコーラス分のリードシートは書けたのですが、問題は間奏部分。歌は3番まであり、2番と3番の間に間奏があります。で、それが転調してる!転調しながらいくつかのコードが進行し、その上にフルート系のシンセの音がアドリブ風の速いフレーズをカッコよく歌ってるじゃないですか!
 うーむ。これにうまくピアノを絡ませるのは難しそうだなぁ。せっかく入っているフルートアドリブのイイ感じをぶち壊しそうだし。かと言ってこの間奏だけピアノはお休みっ!というのもなんだかしゃくだし。うーん、まずはこの転調部分の構造がどうなってるのか解析しなきゃ始まらないなぁ。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 さて、ゴールデンウィークも前半が終わりましたね。皆様、どんな連休をお過ごしですか。(あ、連休もお仕事の方、ごめんなさい!)
 私は毎日チョコチョコと出掛ける用事があって、何となくまとまった休みの感じがしないなあ。それに連休はガッツリ次の本(洋楽スタンダードもの)の原稿書き、と決めていたんですが、なんと洋楽は著作権関係が複雑みたいで、選曲の段階で足踏み。すっかり予定が狂ってしまいました。私が選んだ50曲程度の仮候補を出版社の方で調査中です。それならば、と、この機会に別の企画も考えてみようかとも思ってますが。さて、どうなりますか…。
 
−an 弾手−


第225回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」その3(耳コピの巻) [2008.5.7]

 星野ひな子さんとのジョイントコンサート?送ってきたプロモーションCDを聴きながら私が伴奏出来そうな曲を探します。結局、全体のバランスも考えながら「旅愁」と「千の風になって」と「阿蘇の子守唄」の伴奏をすることに(勝手に!)決めました。

 で、問題は「阿蘇の子守唄」。綺麗なメルヘン調の曲ですが、私は初めて聴く曲で、もちろん楽譜はない。CDではストリングス系の伴奏が入っているのでこの伴奏を(カラオケで)生かしながら私の生ピアノを絡めてみようという魂胆なのですが。

 とにかくCDを掛けながらピアノでまずはメロディーを探ってみます。ん?黒鍵が3つ出てくる。KeyはE♭か。五線紙の左端にフラットを3つ書いてメロディーを写していきます。16小節の短い曲でメロディーはすぐ書けました。次はコード。CDを聴きながらピアノでKey=E♭のダイアトニックコードを当てはめていくと、これもまあ、なんとか出来たみたいだ。下の図が、そのコード進行です。
 (メロディーの音符は著作権の関係で省略してます)



 がっ!問題は間奏!
 歌の2番と3番の間に間奏が入っています。それが、いきなり転調してる!しかもフルート系のシンセの音(?)で、速いアドリブフレーズがカッコよく決まってるじゃないですか。うーむ、これにピアノをどう絡めたらいいんだ?ま、無難なのはピアノは伴奏に徹して軽くコードのバッキングでもやってればいいかなあ。だとしてもこの部分のコード進行をとにかく探さなくちゃ始まらない。

 さてと、CDに合わせて色々なコードをやたらに弾いてみても何となく違うぞ。うーむ、歌の最後のE♭のコードから間奏に入ってパアッと場面転換する感じのこのコードはなんだ……
 そうだ。



 というコード進行があったはず。私が自分でも「お父さんのためのピアノ教室」の69ページに「エンディングに使えるコード進行」として書いてました。
 トニックがE♭の時にこの進行に当てはまるコードは?そうB。そこでコードBを弾いてみると…。ビンゴー!当たりっ。CDの音の響きとピッタリ合います。しかし、CDの演奏はその後すぐに違うコードに進んでるんですが上に書いたコード進行とは違う。ん、そっか。ここでKey=Bに転調したので今度はBをルートにした時のコード進行で考えてみると…、例えばドミナントコードは?そう、F♯。って訳で弾いてみると、これも当たりっ。演奏は続いてドミナントモーションでまたルートのBに戻っています。その次は?うーむ。何となくあいまいなコードを挟んで元のE♭に戻ってる?ふむふむ、ここはBを半音下げてB♭にすると……。元のE♭のKeyのドミナントコードですね!それでその後E♭にきれいに戻れるって訳か。

 ごめんなさい、文章で書くと何言ってるのか分かりにくいですね。
 以上の間奏部分のコード進行を下に書いてみますね。



 Key=E♭から一旦Key=Bに転調してBのドミナントモーションで遊んだ後、フワッと半音下がってB♭(E♭のドミナントコード)に進み、そして最初のE♭に戻っています。
 〜なーんて、カッコ良さそうに書いてますがぁ。違ってたらどうしよう。でも、とりあえず違和感なさそうだから、ま、これで乗り切っちゃいましょう!

 ふーっ、コード進行が分かれば後は何とかなりそうです。フルート系のアドリブを邪魔しない程度にピアノはコード感中心で遊んでみることにしましょう。

(続く→随時更新)

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ちょっと、ひと言。
 遂に(?)ゴールデンウィークも終り。最終日の5月6日は熊本城築城400年祭のグランドフィナーレでした。夜7時から熊本城二の丸広場でライトアップされた天守閣をバックにグランドフィナーレコンサート。私は残念ながら行けませんでしたがラジオの生中継でチェック。いまここのコラムでリアルタイムに話がすすんでいる星野ひな子さんの歌声もしっかり聴けました。ゲストには「千の風になって」の秋川雅史さんも。そういえばジョイントコンサート(?)では「千の風〜」もやるんだった。
 それにしても生バンドのピアノ伴奏、カッコいいなぁ。さすがプロ。次々に登場する歌手の歌より伴奏の方に気が取られてしまったan弾手でした。
 
−an 弾手−


第226回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」その4(これ何拍子?の巻) [2008.5.13]

 さて、「阿蘇の子守唄」は何とか耳コピ譜らしきものが出来たし、後は少し弾き込んで伴奏らしい形にしていきましょう。
 そこで改めて演奏予定曲目を見直してみると…

 まずピアノソロでオープニング用なんちゃって即興BGMピアノ。それから「浜辺の歌」(ピアノソロ)。続いて「旅愁」のイントロを弾き始め、そこで星野ひな子さんが登場。まずは「旅愁」を私の生ピアノ伴奏で。
 それから、カラオケで「待宵」「おてもやん」「五木の子守唄」の3曲。
 その後「阿蘇の子守唄」をカラオケ+生ピアノ伴奏で。
 最後に「千の風になって」を生ピアノ伴奏で会場全員で。
 という構想だったんですが、CDを聴いていると「五木の子守唄」がピアノ1本の伴奏になっています。うーむ、考えてみるとステージにピアノが用意してあるのにピアノ1本の伴奏をわざわざカラオケで流す、というのも不自然かなあ、とも思えてきました。
 じゃ、折角だから「五木の子守唄」も生ピアノ伴奏にするかなあ。

 ということで、これもとりあえずコード譜起こさなきゃ、と、そのつもりになってCDを聴いてみたら…。
 なんじゃこりゃ!?この曲何拍子?
 CDに入っているピアノ伴奏のリズムは確かに4分の4のハズなんですが。ずっとカウントしていくと途中で拍がずれてしまう!CDをリピートして何回聴いてもうまく合わない!自分のリズム感の悪さにはあきれてしまうんですが。
 うーむ、こりゃ、簡単な曲だと思っていたのに、結構手ごわそうだぞっ。

 よっし、こうなったらアンチョコ探しだ。手持ちの歌集をひっくり返して「五木の子守唄」を探してみます。載っているのが2冊ありました!…しかし、あれっ、2冊とも譜面が違う。ひとつは4分の4拍子ですが、もうひとつの歌集は4分の3拍子。
 で、メロディーの音符をよく見てみると…。ん?どちらもいつも聴き慣れているメロディーと微妙に違ってる。まあ、もともと口伝えで伝わってきた民謡ですから楽譜によって多少違うのは分かるけど、どちらも4拍子と3拍子の楽譜に無理やりはめ込むために音を引き伸ばしたり短めたりしてるみたいなところがあって、違和感あるんですよねー。CDに入っている星野ひな子さんのバージョンは私が小さい頃から耳にして聴き馴染んでいるメロディー(リズム)の通りになっています。でもこのメロディーをそのまま生かそうとすると4拍子でも3拍子でも途中からカウントが合わなくなってしまうんですよ。さて、どうしましょ!しかし、このCDのピアノ伴奏、どこでつじつま合わせしてるんだろう?何となく聴いてる分には全く自然に聴こえるんですよね。ところが意識してカウントしてみるとずれてしまう。そのずれを間奏のところでうまくやりくりしてるのかなぁ。
 自分ひとりのピアノソロだったら耳に違和感ないように適当にごまかしとけばいいんだけど、歌の伴奏となると、歌手とそこのところをきちんと決めておかないとマズイでしょうしね。

 仕方ない、という訳で、基本的には4分の4拍子にして最後から2小節目に1拍の小節を挟む、ということで何とか譜面にしてみました。最後の4分休符を無くせば変な小節を挟まなくても見た目はきれいに収まるんですが、そのまま曲の頭に戻る時にどうしてもギクシャクしてしまいそうなので。

 な〜んて、もっともらしく書いてますが…
 どこか大きな勘違いでもしてたら恥ずかしいなあ…
 一応、リードシートに起こした譜面、載せてみますね。

 あ、それからCDではKeyがE♭mみたいだけど、譜面では半音下げて簡単なDmにしちゃいました。星野さん、ごめんなさい!

五木の子守唄


(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 庭の隅に結構大きな物置があったんですが。中にたいした物も入っていなかったので思い切って撤去しました。
 おおっ、狭い庭がちょっとだけ広くなった感じ。跡に木でも植えようか、ということで鉢植えのハナミズキとモミジを買ってきました。まだどの位置に植えるか決めかねて鉢のまま置いてます。
 時々眺めて、これらの木が大きくなった時の姿をイメージしつつ、位置を動かしながらシミュレーション。まだしばらくイメージごっこ、続きそうです。
 
−an 弾手−


第227回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」その5(音合わせの巻) [2008.5.27]

 ブルルルルル〜ッ
 マナーモードにしている携帯が震え、着信を告げる青いイルミネーションが点滅しています。出ると受話器の向こうから若い女性の声。
 「星野です。着きました!」
 「今どこですか?」
 「はい、すぐ近くです。」

 音合わせのために待ち合わせしていた楽器店のレッスン室受付カウンターの前。入口の方を見ると、片手に大きなCDラジカセを下げ、もう一方の手で携帯を耳に当てながら入ってくる女性。星野さんです。
 「すみません、お待たせしましたぁ!途中すごい渋滞で。」
 「いえいえ、大丈夫ですよ。この時間混みますからねー。それに今日は雨だし。」

 少し待たせてもらったおかげで、私の本の発売時に色々お世話になったこの楽器店の専務さんとも久し振りにお会いできてご挨拶したし、それに(あした満ちる月を見上げながらあの人のことを想う)「待宵」の歌詞じゃないけど、ひな子さんを待ちながら少しワクワクする時間も楽しめたし、感謝です。

 さて、予約した5F−Cのレッスン室に入ります。ウッ、狭っ!グランドピアノがきっちり納まるだけの広さで、左右と奥はほとんどスペース無し。ピアノの手前に坐るとその左右に折りたたみ椅子がやっと一脚ずつ置けるスペースしかありません。
 「私はここに立って歌いますから。」
 星野さんはそう言いながら、持ってきたラジカセを何とか折りたたみ椅子の上に置き、窮屈そうにゴソゴソと壁のコンセントに挿しています。

 「では、とにかく阿蘇の子守唄からやってみましょうか。」
 この曲はカラオケと生ピアノを合わせる予定なので、私が準備しているピアノ伴奏のKeyがカラオケとちゃんと合うかどうかが一番の心配なのです。
 早速、星野さんが持参した本番用のカラオケを掛けてもらいます。合わせて弾いてみると…
 ホッ、Keyは合ってました!そのまま星野さんの歌も入ってもらいます。
 ん?生歌と生ピアノが入るとカラオケの音が小さくて聴こえない!もう一度カラオケのボリュームを上げて最初から。狭い部屋にボリューム一杯のカラオケと生歌と生ピアノ!迫力〜
 問題の転調する間奏部分も、ピアノで合わせてみて特に違和感ない?かな?
 2回ほど合わせたら、ま、これは大丈夫そうです。

 次は「旅愁」。
 これはピアノがイントロを弾き始め、途中から星野さんがステージに登場して歌が始まる構想なので、イントロの長さがひとつの課題。最終的には当日本番前のリハーサルでステージ上の動きも確かめながら適当なイントロの長さを決めましょう、ということに。今日はとりあえず16小節分のイントロでやっておくことにします。この曲は9小節目から12小節目にサビがありますが、ここの伴奏パターンでひと工夫?サビの前半9〜10小節目は歌のメロディーをピアノでもそのまま弾いて、11〜12小節はメロディーが下がっていくのでピアノ伴奏のほうは逆に上がっていくカウンターラインを入れてみました。この部分、最初は星野さん、ちょっと歌いにくそうだったので
 「すみません、ここピアノで変なフレーズを弾いちゃって歌いにくいですか?」
 と聞いたら
 「頑張ってつられない様にします!」
 って言われたんですけど…。
 歌手が歌いにくい伴奏って、良くないよねー。このカウンターライン、本当にこれでいいのか、もう一度よく考えてみなくっちゃ。でも、次に合わせてみれるのはいきなり本番当日だけど…。

 次は「五木の子守唄」。
 例の、拍がうまくつかめなかった問題の曲。伴奏は基本的に4分の4拍子でエイトビートのパターンにしてみました。でも、エイトビートで刻んでいくと途中でメロディーのフレーズの区切りと明らかにずれていくんですよね。ま、そこがまた変わった感じで面白くもあるんですが、注意しておかないとピアノも歌もお互いに相手に引っ張られて拍を間違いそうになる。実際に合わせながら何回かやっちゃいました!要注意です。

 で、最後は「千の風になって」。
 これは会場の人と一緒に歌う予定なので、伴奏も分かりやすくメロディーをそのまま弾くことにします。いちばん最後の
 ♪ふきわたって〜い〜ま〜す〜
 というところのrit.の長さを確認。あとは当日のリハーサルでアイコンタクトを試しておけばいいかな。

 という訳で最初で最後の音合わせ終了!
 星野ひな子さん、窮屈なスペースに立ちっぱなしでお疲れ様でした。
 ピアノは当日までにもう少し練習しておきますから(汗)
 では、次はいよいよ本番6月12日、よろしくお願いします!

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

■Q&Aコーナーのご質問を募集しています。
 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
piano-roman@kumamoto-bunkanokaze.com

ちょっと、ひと言。
 先日、仕事で熊本市の郊外まで行きました。
 車で国道から1本横に入った道を進むと、一面に広がる茶色のジュウタン。一瞬、秋の稲穂かと見まがう光景ですが、実は麦の穂。季語では麦秋(ばくしゅう)と言うらしいですね。文字通り秋の実りの田んぼに迷い込んだようでした。
 ちょっと車を止めて窓を開けると、流れ込んでくる夕暮れの爽やかな風。
 下校の時間でしょうか。遠く、セピア色の光の中を高校生らしい自転車が通り過ぎて行きました。
 
−an 弾手−


第228回「コンサートホールデビューしませんか!?県劇♪ピアノの日」 [2008.6.3]

 我が家に熊本県立劇場から一通の封筒が。
 中を開くと…「県劇♪ピアノの日#2」出演者募集!!の案内。あ、そうか。もうそんな時期になったんですね。
 あの熊本県立劇場のコンサートホールのステージ(写真はこちら)で県劇所有のフルコンピアノ(スタンウェイ、ベーゼンドルファー、カワイの中から自分の好きなピアノ)を弾かせてもらえるという、あのイベント。なんでも、応募資格は5歳以上でピアノを習っている人、あるいは、これまで習った事がある人、というだけ。自己申告だけで選考会もオーディションもないので、応募すれば(くじ運が良ければ)コンサートホールデビューが出来るかもしれない、というイベントなんです。
 昨年が第1回目。その時、私an弾手も無謀にも応募してしまったんですが競争率5倍の狭き門で、幸か不幸か(?)抽選に外れちゃったんですけどね。

 さて、今年はどうしましょ♪
 皆様いかがですか?応募資格に「熊本県在住」なんて書いてないので、県外の方もOKだと思いますよ。
 募集要項を書いておきますね!

 〜コンサートホールでピアノを弾こう〜
 「県劇♪ピアノの日#2」出演者募集!!

 「県劇♪ピアノの日」では、もっと気軽にステージに立っていただける機会をと、昨年に引き続き、一般公募で演奏する方々を募集します。
 おけいこを始めた子どもたち、趣味で始めたお父さん、ピアノを愛するあなた、県劇で大切に使われてきたコンサート用グランドピアノの中からお好きなピアノを選んで、演奏してみませんか?
 このコンサートの主役はあなたです!!

 日時:
 平成20年8月31日(日)
 熊本県立劇場コンサートホール
 10時開演予定

♪募集種目 ピアノソロ、連弾、デュオ(2台)、ピアノとアコースティック楽器によるアンサンブル
♪演奏形式 県劇の3台のコンサート用グランドピアノ(スタンウェイ、ベーゼンドルファー、カワイ)の中から選んで演奏します。
♪演奏時間 一組につき6分以内です。(曲目数は問いません)
♪募集人数 50組 ※希望者多数の場合は、抽選となります。
♪応募資格 5歳以上でピアノを習っている人、あるいは、これまで習った事がある人。
♪参加費 一組 3,000円
♪出演者特典 プロの演奏家、音楽家によるアドバイスが受けられます。「プログラム」と「演奏中の写真」を贈呈いたします。
♪募集期間 5月26日(月)〜6月16日(月)(消印有効)
♪応募方法 応募用紙でお申込の場合:必要事項をご記入のうえ、県立劇場に持参していただくか、郵送してください。(応募用紙は県立劇場に請求、または県立劇場ホームページからダウンロードできます。) ハガキでお申込の場合:演奏者名(複数の場合は全員の名前)、年齢、住所、連絡先、希望されるピアノ、演奏曲目、作曲者名、応募動機を明記のうえ、郵送してください。
♪お申込、お問い合わせ:〒862-0971 熊本市大江2丁目7−1
            熊本県立劇場「県劇♪ピアノの日#2」係
            Tel096-363-2233 ホームページ http://www.kengeki.or.jp

さて、さて、どうしましょ♪

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 昨日は一日中雨。今日のコラムに「いよいよ梅雨ですね」って書こうと思っていたら、朝から薄日が差しています。でも、少し元気がなくなっていた庭の鉢植えの木が昨日の雨で元気になりました。これからの季節、雨が降る毎にびっくりするくらい目に映る緑の量が増えていくんですよね。
 植物の命のたくましさを感じると同時に、自然の摂理の不思議さを思わずにはいられません。
 人間は、大丈夫かなぁ。
 
−an 弾手−


第229回「ホワイトピアノ」 [2008.6.10]

 ホワイトピアノ。
 どことなく、ロマンティックな響きがすると思いませんか?

 いつも通勤で通る道路沿いに、そんな看板の付いた建物が建ったのはもう1年近く前。
 白い瀟洒な外観に白いサッシの窓。通勤の車内から、可愛いレースカーテンの向こうに白いグランドピアノが見えます。
 何屋さんだと思います? …実は歯医者さん。

 毎朝通りながら、つい「ピアノ」という文字に反応してしまう自分に苦笑していました。でもとりあえず今のところ歯医者さんに縁のない私は、ただ毎日、前を通り過ぎるだけ。わざわざ車を停めて「このピアノ、誰が弾かれるんですか?」なんて声を掛けるほどの勇気もないし。(マジ、不審なおじさんになっちゃう)
 一日数秒間、前を通過する瞬間にチラッと目をやるのですが、窓の向こうのホワイトピアノ、誰かが弾いているような気配もなく、自動演奏か、あるいは単なる看板としての飾りかなぁ、とも思っていました。

 ところが、です。その歯医者さんに堂々と入っていって(不審がられずに)話が出来る機会がやってきたのです!
 話せば長いことながら、要するに歯の治療の必要な人間を連れて、患者(の家族)としてその歯医者さんのドアをくぐることになったのであります。

 ドアを入るとゆったりとした待合室が広がります。白を基調にまとめられたフローリングの部屋に白いレザー張りの大きなソファー。高い天井にはスズラン形のレトロな照明の付いた天井扇が大きな羽をゆったりと回しています。
 そして、いつも通りすがりに窓の外から見ていたあのホワイトピアノ。外からは白いカバーの掛かった胴の所しか見えなくて、鍵盤の方が弾ける状態なのかどうか分からなかったのですが、一目見て状況判明。これは現役バリバリのピアノ! グランドピアノの大屋根の手前側(鍵盤側)が開かれていて譜面台がいつでも立てられる状態になっています。そして、そこに置かれている楽譜。おなじみ全音のピアノピース。なんの曲だろうと覗き込むと…
 ショパンの幻想即興曲!それも角の傷み具合を見ると、かなり使い込まれている様子。
 うーむ。これは素人おじさんが割り込む余地はなさそう…?
 って、別に、そう下心があったわけでもありませんが…

 歯医者さんの待合室で
 「ちょっと2〜3曲」
 なんて言って変なおじさんがピアノ弾き始めるのもはた迷惑でしょうよ。酔っ払い相手の飲み屋じゃないんだし。

 おっと、肝心の歯の治療は?
 はい、その日はレントゲンで状態を確認して、歯垢を掃除して。しばらく通院することに。
 最後に会計で清算しながら、ふと思いついたように聞いてみました。
 「あのピアノ、どなたが弾かれるんですか?」
 「はい、ここのオーナーの奥さんが時々。ピアノの先生なんですよ。」

 なるほど。納得。
 これからしばらく通院の時に、先生のピアノ聴けるチャンス、あるかなぁ。
 それから。えーっと。もしかしてan弾手がちょっとだけ触らせていただける機会、あるかなぁ(って、まだ言ってるか!)。

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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ちょっと、ひと言。
 今日は朝からどんよりとした空。夕方からの降水確率は100%とか。いよいよ梅雨ですね。しばらくはジメジメした日が続きそうです。
 雨の日の車での外出は乗り降りでビショビショに濡れるのがいやですが、部屋の中から降り続く雨をじっと見ているのはそれはそれで気分が落ち着いたりするものです。雨の日には雨を楽しみながら過ごすことにしましょう。
 気持ちにだけはカビが生えないようにしなくっちゃ、ね。
 
−an 弾手−


第230回「星野ひな子+an弾手ジョイントコンサート!?」
 その6(本番直前リハーサルでハプニング続出の巻)
[2008.6.17]

 さて、いよいよ本番当日。6時開場でお客さんが入るので4時半から音響、照明確認とリハーサルの予定です。

 ところがっ。
 物事にハプニングは付きものとは言え、今回もいきなりのハプニング!
 4時過ぎ、ホテルの会場に上がっていくと…。あれ?入口に別のイベントのタイトル。ドアの中から何かの会議らしいマイクの声が聞こえてきます。ホテルの人に聞いたら、会場を半分に仕切って4時半まで別の会議が入っているらしい。その後間仕切りをはずして会場設営するらしい。
 …待つこと数十分。4時40分になってもその会議まだ終わりません。
 …4時45分。やっと終わりました。

 待機して頂いていた星野ひな子さんとマネージャーさんお待たせ。って訳でまずは音響のチェックから始めます。マネージャーさんにPA卓についてもらってカラオケを鳴らしてもらいます。
 ところがっ!確かに事前の確認ではMDが使えるというホテルの話だったのに。
 実際にやってみると…

 ガーン!MDデッキが鳴らない!
 こんなこともあろうかとCDも用意していただいていたマネージャーさんの機転で何とか救われました。冷や汗です。

 続いてマイクの確認です。ステージのメインのマイクと司会者マイクとヴォーカルマイクとピアノマイクと予備のマイク。ピアノの位置とピアノマイクは私が自分でセッティングします。
 でも、それぞれのマイクとPA卓のスイッチの対応が不明。ホテルの会場担当の人はバタバタと会場のテーブルセッティングに忙しそうでなかなか取り合ってもらえません。
 マネージャーさん、ズラッとならんだヴォリュームを上げ下げしながら一つずつマイクテストしてはスイッチに付箋紙を貼ってメモ書きです。

 なんとかマイクとスイッチの対応が出来たら、今度は音のバランス調整です。
 まずはピアノを弾きながらピアノの音の返りを確認。次にカラオケとヴォーカルのバランスと会場内の聴こえ方を会場の中を歩きながら確認。次にカラオケ+ヴォーカル+ピアノの「阿蘇の子守唄」で実際にピアノを弾いてみます。
 あれー? 会場のスピーカーがピアノのすぐ上にあって返しはいいのですがカラオケとヴォーカルの音だけガンガン聴こえて、自分のピアノの音はほとんど聴こえないよー!これって私が密かに恐れていたことなんですよねー。自分が弾いている音が聴こえないと弾きにくいことこの上ないんですよー。
 (これまでも、これで何度失敗したことか…)
 PAのマネージャーさんに言ったら、「これ以上ピアノマイクのボリュームをあげるとハウリングを起こしそうだから我慢して弾いてください」って。
 はい、分かりました。何とか我慢して弾きましょ。

 おっと、急がないと時間が。
 次はピアノ伴奏とボーカルの調整。こちらもヴォーカルの音がガンガン聴こえて自分のピアノの音が弱いけど、ま、我慢しましょ。会場とPA席からはバランスよく聴こえているらしいので。

 で、次はオープニングで「旅愁」のイントロに合わせて星野ひな子さんが舞台の袖から登場するタイミングの確認。先日の音合わせの時はイントロを16小節入れてみましたが、少し間延びしそうなので急遽イントロは8小節に変更。実際にピアノに合わせて登場してもらい、一通り最後まで通してみます。サビのカウンターラインでこの前は星野さんがちょっと歌いにくそうだった所、今日はピアノ伴奏のアレンジを少し変えてみました。何事もなく通過したので、ま、良しとしましょう。なにせ、いちいち細かい事確認している時間が無いのだ!

 さてと、「五木の子守唄」も一回は合わせておかないと。これは伴奏と歌のリズムが微妙にずれていく感じで、ピアノも歌手も注意が必要。イントロや間奏から歌に入るタイミングでアイコンタクト。でもここはピアノの指使いもちょっと変則で間違いやすい所。鍵盤から目を離すと手元がちょいと心もとない。
 「歌が入るところで合図してくださいね」
 って星野さん。
 「目で合図していると自分が間違いそうなんですよ〜!」
 って私。
 とか何とか言いながら、とりあえずパス。(時間が無い!)

 さてさて、リハはまだこれだけじゃない!
 照明の打ち合わせが済んでないぞ〜
 照明の操作はホテルの会場担当の方にお願い。
 まずは照明の演出がどこまで出来るのか色々操作してもらって確認。
 それから、作ってきた進行表に沿って打ち合わせ。

 オープニングは静かにピアノソロで始まるので会場の照明を落としてピアノにスポットを。
 「旅愁」のイントロで星野さんが登場したらステージの照明を上げて星野さんにもスポットを。
 その後曲が変わる毎に舞台の背景の色を変える。
 「待宵」は月夜のイメージなので青。
 「おてもやん」はにぎやかな曲なので赤。
 「100年先の未来の君へ」は緑。
 で、この3色しか使える色が無いらしい。仕方ない、次の「五木の子守唄」はまた青で。
 「阿蘇の子守唄」は夕日のイメージ、ってことで赤。
 そして最後の「千の風になって」は会場も明るくして皆さんで歌いましょ
 って、照明をいじってもらいながら即決!

 おっと時間がっ!もう6時だ。
 「開場していいですかー」と司会者の声。
 「はい、おねがいしまーす」
 とりあえず星野ひな子さんとマネージャーさんをササッと控え室に案内して、と。
 その合間を縫って事務局さんと星野さんのギャラの支払いの確認やら領収書の書き方の確認やら、と。

 ふーっ、あわただしい!
 せわしなくて頭の中ごちゃごちゃで演奏のイメージなんかあったもんじゃない!

 で! この後本番では、痛恨のミス連発っ〜

(続く→随時更新)

an弾手(andante)

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 随時、このコラムの中で取り上げてみようと思います。このコラムはコード奏者超初心者から中級の入口位の方を想定していますので、その範囲ならどんな内容でも結構です。メールお待ちしています!
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ちょっと、ひと言。
 レモンの実が生りました。
 我が家のベランダの前にある小さなレモンの木。茎の先にラグビーボールの様な形をした緑色の実が付いています。去年は2〜3センチ位に育ったところで落ちてしまいましたが、今年は5〜6センチ位まで育っています。さて、梅雨の長雨に耐えて、どこまで頑張ってくれるかな。
 
−an 弾手−
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